秋田県の北部などを襲った記録的大雨から2日で1カ月です。1時間に100ミリの猛烈な雨に見舞われた能代市を取材しました。大雨から1カ月が経過し、市民は元の生活を取り戻しつつあるものの、爪痕は色濃く残っています。
9月2日からの大雨による住宅被害は能代市が最も多く、131棟の住宅が被害に遭いました。また、県全体の農林水産関連の被害額は48億円余りに上っています。
能代市では、収穫を控えたネギが水と泥に覆われました。今後どう対策するか、生産者は悩みを抱えながら懸命に復旧を進めています。
吉方桃花アナウンサー:
「ネギ畑ではたくさんのネギが腐って倒れてしまっています。大雨から1カ月たちますが、いまだに被害の状況は目に見えて分かります」
能代市轟の農事組合法人「轟ネオファーム」は、約38ヘクタールの農地でネギや大豆、山ウドを生産しています。9月2日からの大雨で大きな被害が出ています。
轟ネオファーム・高橋洋介代表取締役:
「米代川の増水によって水門が閉じられ、排水が追いつかず、畑も水が停滞したような状態になった。ネギは水がついたせいで根が弱ってきて、病気が結構発生した」
残ったネギの収穫を進めていますが、腐って出荷できないものが半分ほどあるということです。
さらに、2月に出荷する山ウドは腐って枯れてしまいました。
轟ネオファーム・高橋洋介代表取締役:
「はっきり言って『またか』という感じで、干ばつの次には大雨が2、3回きているので、どうしていいか分からない状況」
気象条件が変化する中で農業をどう持続するか。社会全体で考える必要があるかもしれません。
(※高橋洋介代表取締役の「高」は「はしご高」)