教員の働き方改革が進む中、中学校の部活動のあり方が全国的な課題となっている。宮崎市では、部活動を地域で展開するための協議会が始まった。
宮崎市で初の協議会開催
国が進める中学校部活動の地域展開について、宮崎市は初の協議会を開き、県や市の教育関係者など約20人が出席した。

協議会では、2031年度までに中学校の部活動を原則すべて地域で展開できるよう方向性を示した。
来秋から休日の地域移行を検討
宮崎市は協議会で、2026年秋から平日は従来通り中学校で部活動を行い、休日は市が運営主体となる認定地域クラブで部活動を行うことを検討している。

宮崎市の担当者は「部活動の種目にこだわらず、多世代で学校を越えて活動できるような持続可能な地域クラブ活動を目指す」と説明した。
出席者からは不安の声も
しかし、出席者からは地域で展開することへの不安の声があがった

ある出席者は「吹奏楽については学校単位でないと現段階の要項では(コンクールに)出場できない。これについてどう考えているのか教えていただきたい」と質問した。
宮崎市は、吹奏楽以外にも学校単位としている競技があるとした上で、「子どもたちが不利益にならないような活動をするために、順次、競技団体、連盟、各団体の方々と協議を進めている」と説明した。
また、宮崎市が運営主体となる認定地域クラブは、スポーツ少年団などによる「希望制」が検討されている。しかし、実際に部活動の受け皿となってくれるクラブが集まるのか? といった意見も出ていた。
どうすれば地域展開が進むか…意見交換を継続

宮崎市教育委員会 学校教育課の道久綾指導主事は「様々な関係者の方々からご意見を頂きながら、どうすればこの地域展開がスムーズに進むのかという視点を持って会を開いた」と協議会の意義を語った。また、活動費については「お金の面につきましては国の動向を注視して市としましても進めてまいりたい」との考えを示した。

宮崎市は最終的に、国が目指す6年後の2031年度を目途に、平日も含めた中学校の部活動を学校と地域が連携して行える体制を目指すとしている。
(テレビ宮崎)