熊本県の動物愛護センター・アニマルフレンズ熊本では3月から『人馴れボランティア』を募集する。保護された猫が新しい家族とめぐり合うための、きっかけを作る大切な取り組みだ。

譲渡会でももらい手が少ない触れない猫

宇城市松橋町にある熊本県の動物愛護センター・アニマルフレンズ熊本。2月24日時点で、犬45匹と猫73匹を収容している。

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アニマルフレンズ熊本は譲渡会を月に1回行っていて、2025年度は12月までに犬74匹、猫97匹が、施設から新しい家族の下に引き取られたが、プロフィールには『触れない』と書かれた猫もいる。

記者が近づくと一目散に逃げていき、触れない犬や猫はもらい手が少ないのが現状だ。施設でも、飼育スタッフが遊びやエサやりなどを通して、人に馴れてもらおうと試みていますが、数が多く、十分に手が行き届かない。

ほとんどが多頭飼育崩壊の末 施設に

また、そう簡単に人に心を許せない動物側の事情もある。アニマルフレンズ熊本の長尾ゆかり所長は「多頭飼育崩壊からの猫は小さい時に人と触れ合っていないので、人に馴れていない猫が非常に多く、(預け入れから)4年たっても触れない猫もいる」と話す。

施設にいる猫のほとんどは、多頭飼育崩壊によって収容された猫たち。人との接し方を知らずに育ち、約80匹の多頭飼育崩壊の末、施設にやってきた猫もいて、4年ほどたつが、警戒心が強く、いまだに人に馴れていない。

TKUが取材した際には、見知らぬ人を前に、エサにすら手を付けない猫もいた。

猫が人に馴れるためのボランティア募集

木村知事は2月13日の定例会見で「人に馴れていない猫に人に馴れてもらうボランティアの募集を、3月2日から始めたいと思う」と発表した。

熊本県は猫の『馴化』、いわゆる人馴れのための一時預かりボランティアを募集することにした。

募集するのは、猫を飼ったことがあり、室内飼育ができる県内在住の人で、預ける期間は3カ月から1年以内。猫が人との暮らしに馴れた後は、施設に戻り、譲渡会などで新しい家族を探す。

預けた後もコミュニケーション続ける

一方、2025年6月には熊本市北区で約150匹の保護猫が死骸で見つかる保護猫ボランティアによる事件が起きている。

木村知事は「あの事件の反省点はペットを預かる人への定期的な訪問や確認が弱かったと思う」と話し、アニマルフレンズ熊本の長尾ゆかり所長は「必ず預ける前に自宅に職員が訪問して、飼養環境が整っているか審査をして、講習会を受けていただき、預けるようにしたい。預けた後も、電話など話を聞きながら、安心して続けられるようにしたい」と対応を示した。

アニマルフレンズ熊本では、ボランティアの住まいの環境を事前にチェックするとともに、預け入れ後も定期的にコミュニケーションを取ることにしている。また、一人のボランティアが一度に預かれる猫の数も制限する予定だ。

保護された猫が新しい家族とめぐり合うための、きっかけをつくる大切なボランティア。アニマルフレンズ熊本では3月2日から一時預かりボランティアを窓口やホームページで募集する。

(テレビ熊本)

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