床が見えないほど人であふれかえる中国・上海の駅。
延べ23億人以上が大移動するという国慶節の大型連休が1日から始まりました。

あまりの人の多さに早くも疲れてしまったのか、駅にはぐったりする人の姿やマスクをアイマスクにして寝る女性がいました。

上海の街の中には、人だかりができる場所が。
高級ブランド「ルイ・ヴィトン」の巨大なクルーズ船型の店舗です。
上海に現れた映えスポットに写真を撮りに来る人が絶えませんでした。

2025年は戦後80年で、中国で南京事件をテーマにした映画が人気となるなど反日雰囲気の高まりが懸念されていますが、国慶節期間の海外旅行は日本が1番人気となっています。

中国版インスタグラムでは、日本に訪れる観光者向けに寿司の食べ方や温泉の入り方などのマナーを指南する投稿が10万以上のいいねがつくなど注目を集めました。

北京空港では「ネットで見て勉強しました。日本人は交通ルールを気にかけますからね」といった話も聞かれました。

そして正午過ぎの羽田空港では、北京や上海からの便が到着すると、スーツケースを手にした観光客が続々と降り立ちました。

2025年は例年よりも長い8連休となる国慶節。
中国の観光客は、日本でどのように過ごすのでしょうか。

中国から来た人は「どこの山に登るか決めていないが、登山する予定。あと寿司やラーメンを楽しみにしている」「予算は70万円ぐらい。ディズニーとUSJに行く。日本の焼き肉も食べてみたい」と話しました。

東京・新宿にあるホテルでは、2024年の国慶節では中国人の宿泊者の数が前の月に比べて約20%アップしたといい、期待が高まっています。

一方、隠れた人気スポットがあると聞いて向かったのが東京・文京区にある根津神社。

境内にずらりと連なる真っ赤な鳥居。
このパワースポットで写真を撮るために中国や香港からやってきた観光客の姿がありました。

中国から来た人は「夢がかなった」「すばらしいよ。すごく静かで壮大」と話しました。

ついに始まった国慶節の連休。
各地の観光地で混雑が予想されます。