移動式焼き鳥チェーン「武蔵屋」などを展開していた株式会社ヒロキ(仙台市)が、8月29日に資金ショートを起こしていたことが分かった。東京商工リサーチが明らかにした。
ヒロキは1993年、業界トップの焼き鳥チェーン店で経験を積んだ引地弘喜氏が創業。
スーパーマーケットの駐車場などで営業する移動式の持ち帰り焼き鳥店「武蔵屋」を展開し、加盟店向けに食材や備品を提供するビジネスモデルで売上を拡大してきた。
2016年6月期には年商約42億6495万円を計上したが、その後は業績が縮小。
焼き鳥事業からゼネコン向けの土砂・資材運搬業へと主力を移したが、復興需要の終息やコロナ禍の影響により債務超過に転落していた。
2025年に入り資金繰りが一層悪化し、取引先への決済にも支障が出ていた上、3月には経理担当取締役が急逝。
さらに8月17日には創業者の引地氏が死去し、会社の動向が注目されていた。
資金ショートが発生したのは、そのわずか12日後。
東京商工リサーチによると、10月1日時点では事業を継続中とされているが、今後の対応が注視される。