1回400円で誰でも利用できる”乗り合いタクシー”

一台の車両を予約した人が複数人で利用する乗合タクシーの実証運行が松前町で10月1日からスタートします。

乗合タクシーの実証運行は公共交通機関が身近にない「交通空白」を解消し、高齢者などの移動不安を解消しようと、松前町などが主体となって10月1日から開始するものです。

利用エリアは松前町内限定で、料金は1回400円、誰でも利用することができます。
運行は予約を元に地元のタクシー会社が最適な乗り合いルートを割り出して行います。

実証実験でスタートした「まさきマンドタクシー」
実証実験でスタートした「まさきマンドタクシー」
この記事の画像(6枚)

電話かアプリで予約すれば好きなところで乗り降り

一番の特長は予約をすることで好きなところで乗り降りできるところ。

『みきゃんアプリ』で予約する場合は松前町のページの「デマンドタクシー」の予約アイコンをクリックします。

デジタルテクノロジー四国・大政拓樹係長:
「予約するを押していただいて、出発と到着という画面がでますので、地図上から自分が今いる出発地から向かいたい到着地を地図上から選んでいただきます」

あとは日時や乗車人数を指定したら予約は完了となります。

電話とアプリで出発地点と到着地点を予約
電話とアプリで出発地点と到着地点を予約

公共交通の空白を埋める高齢者の移動手段に

松前町地域公共交通活性化協議会の会長を務める、松前町の田中浩介町長はこう話します。

松前町・田中浩介町長:
「いま本当に高齢化が進んで独居の方も増えてきて困っている方がたくさんいると思うんですけど、公共交通の空白を埋めていきたいと思っているのでいろんな方に3か月間の実証で利用いただいて、利便性の向上のための意見などもいただけたらいいなと思っています」

この実証運行は10月1日から12月26日までの平日午前8時30分から午後5時まで行われ、乗車の予約は電話・『みきゃんアプリ』ともに乗車の5日前から前日午後4時までに行う必要があります。

「公共交通の空百を埋めてくれれば」松前町の田中浩介町長
「公共交通の空百を埋めてくれれば」松前町の田中浩介町長

今治市菊間町でも乗合タクシーの運行スタート

路線バスの乗り入れが廃止になった今治市菊間町でも、バスに代わる住民の交通手段として、10月1日から乗合タクシーの運行がスタートします。

運行を前に出発式が行われ、今治市の徳永繁樹市長が「地域の笑顔が広がり心を運ぶタクシーとなる事を願っている」と挨拶しました。

今治市内の路線バスは、利用客減少や乗務員の不足を背景に廃止されるケースが出ていて、今治市内での乗合タクシーは4か所目となります。

菊間地域乗合タクシー
菊間地域乗合タクシー

「いまバスがなくなったら…」住民の生活の足をどう確保していくか

利用料金は大人1回400円。
タクシーを利用する住民は。
「いまバスが無くなったらやっぱりタクシーを使わなんだらいかんので、また代わりができて良かったと思います」
「足腰が弱なっとるからね近くに来てくれるタクシーが便利だと思います」

今治市菊間町の乗合タクシーは1日6便運行され、乗車する便を電話予約すると利用者指定のところでタクシーを乗り降りすることができます。

今治市では「バス停から遠かった高齢者の利用拡充につながるのでは」と期待を寄せています。

人口減少と人手不足で地域の公共交通が失われる中で、生活の足を守るための模索が続いています。

菊間町内を1回400円で利用できる
菊間町内を1回400円で利用できる
テレビ愛媛
テレビ愛媛

愛媛の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。