ネコの殺処分ゼロを目指す新たな取り組みです。
車の中で避妊・去勢手術ができる専用の車両で岩手県内を回り、飼い主のいないネコの繁殖を防ごうという取り組みが9月29日から始まりました。
これはネコの保護活動を行う岩手県盛岡市のNPO法人「もりねこ」が、岐阜県に拠点を置く動物病院「にじのはしスペイクリニック」と共同で始めました。
この動物病院はネコの避妊・去勢手術の専門で、独自に開発した車両を使い全国で活動しています。
にじのはしスぺイクリニック 高橋葵院長
「この車が止められる場所さえあれば、手術がどこにでも届けられるのが一番」
車両には手術台や必要な機器が積まれ、獣医師が処置にあたります。
初日の29日は盛岡市内の保健センターの駐車場で、野良猫や適切に飼育できなくなり保護されたネコ31匹が預けられ、手術を受けていました。
費用は、通常より安く抑えられていて、家庭で飼っているネコも対象になります。
保健所で保護しているネコに関しては、費用は「もりねこ」の寄付金でまかなわれます。
NPO法人もりねこ 工藤幸枝理事長
「繁殖を止めない限り殺処分はなくならないし、避妊去勢手術することが大事なので、ぜひ活用していただきたい」
手術は事前予約制で、1日に対応できるのは約30匹ということです。
9月30日は久慈市で、10月1日は宮古市で実施され、岩手県内では年間に1000匹の手術が見込まれています。