東日本大震災で町の職員ら40人が犠牲となった岩手県大槌町の役場庁舎跡地について、町は石碑を建立する計画についての住民説明会を開きました。
9月28日午前に開かれた住民説明会には14人が出席しました。
震災の津波で、大槌町の役場では、当時の町長と職員40人が犠牲となりました。
役場の跡地を巡っては、遺族などの有志の会が当初、慰霊碑の建立を求めていましたが、町が「跡地は伝承の場である」として認めなかったことを受け、その後、伝承のための石碑を建てる方針が決まっています。
28日は、伝承の石碑として事実や教訓を記すほか、遺族の心情をつづる「追憶」の言葉を刻むことなどが説明されました。
出席者からは「1000人以上の犠牲者を思うと、役場職員だけを追憶する言葉には抵抗を感じる」との意見も聞かれました。
大槌町 平野公三町長
「意見が出たことに対してはしっかりと受け止めて(回答を)返していく。説明が終わってよかったではなく様々なツールで(今後も町民に)知らせていく」
今後、町は有志の会に、役場跡地の利用許可書を交付する予定です。