熊本市は、職員が誤った説明をしたことにより親に代わって子供2人を養育する親族が「児童扶養手当」約30万円を受給できなかったと発表しました。市は謝罪した上で親族に全額を支払っていて再発防止に努める方針です。

【熊本市の会見】
「誠に申し訳ありませんでした」

職員が誤った説明をしたのは「児童扶養手当制度」についてです。

この制度は、ひとり親家庭の母親または父親のほか父親や母親に代わって子供を養育する人に対して手当が支給されるものです。

熊本市によりますと、今年2月、親に代わって子供2人を養育することになった
親族からの問い合わせに対し、担当職員が「子供とその祖父母が養子縁組をしても
親族は児童扶養手当を受給できる」と回答。

しかし、本来は子供が祖父母と養子縁組をした場合には戸籍上、祖父母が実の両親と同じ扱いになるため児童扶養手当の受給対象にはならないということです。

親族らは職員からの説明を受けた後、祖父母と子供たちの養子縁組を届け出。その結果、親族は今年4月からの5カ月分、合わせて28万8600円を受給できなかったということです。

最初の相談から約1カ月後、手続きを進める中で担当職員が誤った回答をしたことに
気が付き、市は親族に謝罪し全額を支払ったということです。

また、親族は子供たちと祖父母との養子縁組を解消し、児童扶養手当を申請しています。市は、複雑な内容の問い合わせや相談に対しては口頭ではなく記録を残して可視化し、情報共有するなどして再発防止に努めたいとしています。

テレビ熊本
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