2022年、静岡県焼津市で中学3年の女子生徒がいじめを受けて自殺したのは「学校が必要な対応を怠ったため」として、遺族が市に損害賠償を求める訴えを起こしました。
女子生徒の父親:
加害生徒はもちろん、学校・市教委には不信感しかありません
訴えを起こしたのは焼津市の公立中学校で当時3年生だった女子生徒(14)の両親です。
訴えによりますと、女子生徒は2022年4月に転校してきたあと、クラスで「きもい」「くさい」と悪口を言われていたほか、発表会のために描いた絵が破られるなどのいじめを受けていました。
女子生徒は授業の提出物にいじめを示唆する内容を記し、9月に自ら命を絶ちました。
遺族は学校側はいじめを把握し自殺の危険性を予見できたはずで、注意義務を怠った過失があるとして市に7000万円余りの損害賠償を求めています。
女子生徒の父親:
十分な対策をしていたとしたら私たちの娘はなぜ亡くならないといけなかったのか。やさしい娘と二度と会うことができません。同じ時を過ごすことができません。娘ともっとたくさん話をしたかった。もっとたくさんの時間を過ごしたかった
弁護士などでつくる調査委員会はいじめがあったと認めていて、市の教育委員会は提訴について「訴状の内容がわからないのでお答えできませんが、今後いじめが起こらないよう指導を徹底していきます」とコメントしています。