明治安田J1・アルビレックス新潟はリーグ戦31試合を終えて最下位となっている。残留圏となる17位の横浜Fマリノスとの勝ち点差は7となっていて、逆転残留に向けて負けられない試合が続く。23日の名古屋戦では12試合ぶりに無失点に抑えた一方で、得点を奪えず引き分けとなった。名古屋戦後の監督・選手のインタビュー全文を紹介する。

入江監督「無失点を続けつつ、どうやって得点するかにフォーカス」

Q試合の総括を

【入江徹監督】
前半から自分たちがボールを握る時間もあった。当然、相手の勢いで自分たちが我慢する時間もあったと思うが、主導権を握りながらボールを動かした中で、試合を進めることができたのかなと感じる。その中で、最後の質の部分。相手も守備のところは堅かった部分があったが、あそこをどうこじあけられるかといった部分で、結局今日は点が取れなかった形になったのかなと思う。

Q長谷川選手がトップ下に入った狙いについて

【入江徹監督】
自分たちがそこの部分で流動性を持たせるといったところで、長谷川選手に対しても高木選手に対しても背後をしっかり狙ってくれた部分があった。その中でお互いの関係性を持ちながら、中盤でボールをしっかりリズム良く動かせる部分、相手がどう出てくるか、相手がマンツーマンでついてきたりだとか、そのギャップをどう狙えるかと言った部分を彼ら2人に意識を持たせていた。両サイドが背後を狙ったり、そういう部分が狙いだった。うまくいったところもあったが、やはり相手チームは堅かったので、弾かれた部分もあった。ただ、自分たちの良いリズムを作ってくれたかなと思う。

Q ジェイソン・ゲリア選手と舩木選手がベンチ外だったのは、コンディション不良か?

【入江徹監督】
そう

Q 特に後半、左サイドで崩せるところまではいったが、シュートまで至らなかった点について、中の状況やボールホルダーの判断についてどう感じたか

【入江徹監督】
ゴールに向かう意識は良かったと思う。同じ攻撃を繰り返すと相手もそこに対してしっかり対応してくるので、もう一つ工夫や、もう一手間かける意識が必要だったと感じる。どうゴールに向かっていけるかが、今後さらに大事になると思う。そういう形が増えればゴールに結びつくのではないかと思う。

Q 同じような課題を繰り返している印象はあるか

【入江徹監督】
相手のチームによって多少違いはあるかと思う。前回はシュートが出ていたが、枠に行っていない。今日はシュートが打ててもブロックされたり最後で弾かれたりしていた。シュートにいくまでの過程のところで相手をもう一個引き出したりだとか、そういったところのズレを自分たちで作らなければいけない。深い位置まで入り、そこからまた相手を深い位置まで下げた中で、バイタルエリアを使った中で引き出す、そういう縦と横のズレを作ることが、もう少しできたら良かったと思う。

Q 無失点で抑えられた点・今回得た勝ち点1について

【入江徹監督】
チーム全体でハードワークしてくれたおかげで、0に抑えることができた。そこは大いに評価できると思うが、自分たちは勝ち点3を取らなければいけないので、この無失点を続けつつ、どうやって得点するかにフォーカスしたい。

早川選手「勝ちたかっただけ…」

Q 0―0という結果・勝ち点1という結果に対して率直な感想

【早川史哉選手】
勝ちたかっただけ。前回の敗戦を経ていろんな思いがある中、勝ちを目指して短い準備期間でやってきたが、勝てなかったのは自分たちの実力不足だと受け入れている。ただ、ポジティブな面もある。無失点に抑え勝ち点1を積み上げたことは、最低限次に繋がるし、自信として、また勝ち点3を目指していく足がかりになるかなと思う。

Q 長く新潟でプレーしてきて、どういうものを見せたいと思って試合に臨んだ

【早川史哉選手】
自分の良さは体を張ることや、周りを動かしながら守備をすることだと思っている。気持ちの部分でチームにいい影響を与えたいと考え、ピッチに立った。実際に今日、守備として失点ゼロで終えたことはポジティブだったと思う。

Q いい守備からいい攻撃に繋がった部分もあったが、得点に繋がらなかった。点が動かなかった理由というのは

【早川史哉選手】
守備から攻撃への切り替えのタイミングで、ディフェンス陣や奪った選手から、前線の選手へいいボールを供給できれば、良い攻撃のスイッチが入ると思うのでそこの質をもっと高める必要がある。奪った後のスピーディーなカウンターの部分でも、より迫力をもってゴール前に人数をかける準備をしていかないといけない。そのためにはやはりボールを奪った後に全体が押し上げていく中で、後ろのリスク管理をしっかりしながら前に人数をかけられれば、チャンスは増えるはず。後ろのセンターバックとしてその役割も意識して徹底していきたい。

Q 今回の勝ち点1をポジティブに捉えるために、仲間やサポーターへ伝えたいこと

【早川史哉選手】
目の前の試合に全力で取り組むしかない。勝ち点1をポジティブにできるかは、次の試合で勝ち点3を取ることにかかっている。自分たちも使命感を持ち、次の試合に向けていい準備をして、しっかり戦いたいと思う。

高木選手「サポーターを喜ばせたい」

Q 0―0、勝ち点1について、今感じていること

【高木善朗選手】
残り試合も少なく、勝ち点1では足りないので残念。

Q 横浜FC戦でサポーターの声を近くで聞き、今日スタメン出場。味方にどんなことを見せたかった、伝えたかったか

【高木善朗選手】
1つ1つのボール際の戦いや、自分の特徴であるボールをつなぐプレーを出さないといけないと思っていた。課題としてはゴールのところに絡めなかったこと。相手にもっと怖さを出さなければと感じている。

Q 今後どういうプレー、役割を意識したいか

【高木善朗選手】
思い切ったプレー、クロスやシュートの質。

Q チームがより一つになるために、現状と課題は

【高木善朗選手】
一人ひとりが普段の生活からきちんとチームのために努力することが、まとまりにつながると思う。自分のことだけでなく、チームのためにという気持ちで全員がやれればいい。

Q 勝ち点1を取ったこの状況をよりポジティブに変えていくために、仲間やサポーターに伝えたいこと

【高木善朗選手】
もう勝ち点1ではなく、勝ち点3を取るしかない。次の試合に向けていい準備をして、サポーターを喜ばせたい。

藤原選手「絶対に次は勝ち点3を」

Q 0―0、勝ち点1について、チームの雰囲気にはどう影響しているか

【藤原奏哉選手】
正直、勝ち点1じゃ足りないので満足していない。ただ、前節の不甲斐ない試合を経て、サポーターと共有したことをそれぞれが胸に刻み、今日は試合に臨んだ。その気持ちと言う部分は見せられたと思う。

Q 無失点に繋がった守備で成長した点、向上した点は

【藤原奏哉選手】
個人的には何もやらせないという意識でまずは寄せることを徹底した。チームとしても声を掛け合い、相手の攻撃にうまく対応できていた。相手にも決定機を作らせなかったのは今日の良かったところ。

Q 4試合得点なしの現状、今1番感じていることは

【藤原奏哉選手】
今日も前半はボールをうまく繋ぎながらゴールに向かえたが、シュートやゴールに向かう姿勢はもう少し必要だと感じた。思い切りのいいシュートやクロスに入っていく姿勢がもっと本気で必要。それがなければ相手も対応しないので、そこが必要。

Q やりたいプレーや味方に期待するプレーは

【藤原奏哉選手】
クロスを上げられる場面で、もう少しチャレンジしたい。枚数が揃っているときはクロスを増やすべき。逆サイドからのクロスも増やしてほしい。自分は中に入っていくのが得意なので、チャンスが増えると思う。

Q 久しぶりにスタメン出場した早川選手・高木選手のプレーについて

【藤原奏哉選手】
僕が新潟に来る前から2人はチームにいて、苦しい時期も経験している。今日は本当にチームに勢いとパワーをもたらしてくれた。

Q この勝ち点1をポジティブにするための捉え方は

【藤原奏哉選手】
中2日での試合で、体力的にも精神的にもきつかったが、しっかり乗り越えて無失点で終えたことが良かった。またすぐ試合があるので、しっかり準備したい。勝ち点1では足りないし満足できないので、絶対に次は3を取りたいとチームに声かけしたい。

Q チームが「一つになる」ために、今できていること、今後できそうなことは

【藤原奏哉選手】
試合で体現していくしかない。いくら練習や普段の生活で仲が良い、雰囲気が良いといっても、それだけでは見ている人には伝わらない。本当に試合で体現して、良くなっている姿を見せたい。

名古屋戦の課題をどう生かすか…次の試合は9月27日、アウェイでG大阪と対戦する。

NST新潟総合テレビ
NST新潟総合テレビ

新潟の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。