9月下旬に入り、全国で寒暖差の大きな日が続いている。都心では真夏日となる一方で肌寒い日もあり、体調を崩す人が増加中だ。咳の症状を訴える患者が例年よりも多く、1.5倍に増加している。百日ぜきやインフルエンザに加え、考えられる原因を都内クリニックの院長に伺った。

「ジグザグ気温」で寒暖差…咳症状を訴える人増加

9月後半に入り、全国各地で大きな寒暖差が続いている。こうした中、一見何の病気か分かりづらい「咳の症状」を訴える患者が相次いでいる。

25日午後2時半頃の東京駅前では、9月下旬とは思えない日差しの強さで、歩く人々は暑そうにしていた。この日、東京都心は最高気温が28.9度となり、9月上旬の暑さに戻っていた。

都内の最高気温の推移
都内の最高気温の推移
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都心では、前週から最高気温が26.2度を記録し、27度を下回る日もあれば、34.3度を超え、真夏日となる日もあり、「ジグザグ気温」が続いている。

秋の花粉症が咳の原因…猛暑で悪化も

こうした寒暖差の影響で、ここ最近増えているというのが、咳の症状を訴える人たちだ。

70代:
鼻水というより、咳がちょっと出るぐらいです。

20代:
ちょっと前に、咳喘息になっちゃった。

実際に、25日に東京・北区のいとう王子神谷内科外科クリニックを取材すると、不調を訴える患者が訪れていた。

患者:
咳が出始めたら止まらなくなるので、夜中でも目が覚めたりする。

「咳」の症状で治療を受ける患者
「咳」の症状で治療を受ける患者

病院によると、こうした咳の症状を訴える患者は、9月上旬から例年の1.5倍ほどに増加しており、様々な病気の可能性が考えられるという。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
7月や8月から長引いている場合には、百日ぜきの可能性がある。それから、インフルエンザやコロナなどの急性の感染症の可能性がある。

秋に活発になる「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」
秋に活発になる「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」

2025年に入り、全国的に大流行していた百日ぜきはピークは越えたものの、その代わりに今、増えてきているというのが、ブタクサやヨモギ、カナムグラなどが原因で引き起こされる秋の花粉症だ。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
秋の花粉症に伴う、気道過敏からくる咳ですね。

患者:
へ〜そうなんですか。

咳き込む女性の姿
咳き込む女性の姿

2025年は猛暑の影響によって、鼻水や目のかゆみだけにとどまらず、咳の症状まで引き起こしている可能性があるという。

いとう王子神谷内科外科クリニック・伊藤博道院長:
2025年はなんといっても猛暑が、激しく長くありましたから、暑さによって増えたダニなどの死骸のアレルギーと秋の花粉がオーバーラップしたので。

病院によると、咳の症状が悪化している人が増加していて、症状がひどくなった場合は早く医療機関を訪れるように注意を呼び掛けている。
(「イット!」 9月25日放送より)

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