タイの首都バンコクで日本時間24日午前8時半ごろ、大規模な陥没事故が発生しました。
突然陥没したのは総合病院の目の前にある道路。
穴の大きさは幅30メートル、深さ50メートルにも及んでいます。
最初の陥没が発生した直後の映像では、陥没した穴にたまっていた水がみるみる減っていった次の瞬間、周囲の道路を巻き込みながら一気に崩れ落ちました。
近くに住む人は「寝ていたら車がぶつかったような音がしたので、窓を開けて外を見た。地面が崩れたことを知り、私は走って階段を下りて逃げた。財布も置いてきて、死ぬ気で逃げた。とても怖く、震えて、どうしたらいいか分からなかった」と当時の状況を語りました。
穴の崩落はその後も続き、陥没範囲は拡大。
また、電柱が崩れるなどして停電も発生し、近くの病院では外来の2日間休診の措置が取られました。
病院に来た人は「驚いた。病院へ入ろうとしたら看護師から『電柱が折れて停電しているから休み』と言われた。仕事を休んで来たのに時間の無駄になった」と話しました。
消防当局は、病院の入院患者や周辺住民を避難させるとともに警戒を呼びかけています。
陥没した穴の近くでは、今にも落ちそうな車が確認できます。
そして穴の方を見ると、電柱が崩れていて、水道管でしょうか水が噴き出ている様子が見られました。
電気に加え水道も止まり、市民生活に大きな影響が出ています。
近くで店を営む人は「蛇口をひねっても水が出ない。当局によって水が止められている。トイレが使えないので不便」と話します。
この陥没事故により、車3台が穴に落ちるなどしましたが、けが人はいないということです。
現場付近では地下鉄の建設工事が行われていたということで、警察などが陥没との関連を調べています。