育児の中でも授乳は、親子にとってスキンシップになったり、安心感を与えられたりとかけがえのない時間です。
その瞬間を記念に残すママが増えています。
写真に残す理由とは…。
ニューボーンフォトにハーフバースデー、七五三など子どもの成長をプロのカメラマンにお願いする記念写真はさまざまですが…、今こんな撮影が注目されています。
それが『授乳フォト』です。
赤ちゃんにおっぱいやミルクをあげている姿を収めた写真です。
この日訪れた鈴木望さん。
第2子となる紫莉ちゃんと撮影にきました。
＊リトルジョイフォトグラファー 市野裕子さん
「お腹空いてる？」
＊授乳フォトを撮影した 鈴木望さん
「空いてきたね、いい感じ」
フォトグラファーの市野祐子さん、2児の母です。
今しか撮れない瞬間を記念に残して欲しいと3ヶ月に一度のペースで親子の授乳タイムを撮影しています。
でも、なぜママたちは授乳の様子を写真に残したいのでしょうか？
＊リトルジョイフォトグラファー 市野裕子さん
「（授乳中は）自分で撮った（子どもの）写真しかないですね。ママは抱っこしている時（子どものことを）かわいいな、愛おしいなと思っていると思う。その顔は自分では見られていないので私はその時のママの気持ちが伝わる写真を残してあげたい」
一つは、ママ自身の記録。
特に授乳期は、育児に追われて赤ちゃんの写真ばかり撮りがち。
自分の姿を写真に残すことが少ない時期だからこそママ自身の育児の記録となります。
第一子の時は写真に残せなかったという鈴木さんは、娘と1対1で過ごす時間を大切にしたいと話します。
＊授乳フォトを撮影した 鈴木望さん
「上の子の時は毎日の授乳に必死すぎて写真を残そうとは思わず終わって（写真が）ないなと思って。」
Qいつもの授乳タイムは
＊授乳フォトを撮影した 鈴木望さん
「スマホを片手に何か調べ続けて次のお休みどこ行こうかなとか片手間になっている。こうやって機会を作るとこの子と向き合える時間になってよかった」
こちらの今井さんは、授乳をしながらお姉ちゃんに読み聞かせをするのがいつものスタイルです。
＊授乳フォトを撮影した 今井和希さん
「（子供のため）というよりも私が育児をしたってことが残るように、私のための思い出ですね。あの頃、育児を頑張っていたなと残したくて」
そして、もう一つ、授乳フォトを撮る理由。
それは、育児の肯定感アップに繋げることができるからです。
＊リトルジョイフォトグラファー 市野裕子さん
「自分の宝物とかお守りになるようなそういう写真かな」
3ヶ月の梛人くんのママは…。
＊授乳フォトを撮影した 下村幸さん
「自分の不安な気持ちがなくなる。元気をもらえる始めから一歩頑張ろうかなと。勇気をもらえる写真を見たらそういう思いになるんじゃないかと」
写真を後から見返すことで、自分が子育てをした証拠、育児のやる気アップにつながるんです。
助産師の金子花苗さんもこれからの育児の心の支えとなるよう撮影を進めています。
＊かねこ助産院助産師 金子さん
「やっぱりかけがえのない時間。（ママは）優しい顔をして赤ちゃんのことを見つめていることを客観的に記録してもらうのはいい。（子どもも）自分が大切に守られてきたんだなと感じることができるかなと思うので写真から伝わるところがあると思う」
ママにとって努力の証、子どもにとっては自分が愛された証。
授乳フォトは、あたりまえの時間を特別な時間と気づかせてくれます。
幼い時期は、2、3時間おきに授乳の時間がやってきて、ママはストレスを感じることも多いです。
でも、授乳フォトは、大変な日常を美しい思い出に変えてくれるツールと言えそうです。
