さらりとしたカレーのベースに素揚げした野菜を入れたら完成するスープカレー。
野菜のおいしさがダイレクトに味わえる人気のひと皿です。
しかし今、カレーの主役ともいえる野菜の高騰が止まりません。
東京・千代田区のオフィス街で人気のスープカレー専門店「スープカレー カムイ」。
オープンから15年となる中、店に最大の危機が訪れていました。
スープカレー カムイ・諸橋宏明店主:
他のカレー店のように、細かく刻んで煮込むというわけではなく、ゴロゴロとしたサイズで出しているので、値段が上がるととても大変。野菜は本当に貴重な存在。(店の)生命源。15年目に最大のピンチ。
店の看板メニュー「チキン野菜カレー」の具材でいうと、ニンジンが2024年の仕入れ値から2倍、ピーマン・ナスが1.5倍、ブロッコリーは3倍に上がったといいます。
お客さんにとっては、ゴロゴロとのったそれらの野菜こそが魅力です。
来店客は「野菜を外食でとることが難しいので、とれるとうれしいなと思う」と話しました。
スープカレー カムイ・諸橋宏明店主:
(Q.入れる量を減らしたりしている?)一切してないので、なかなか大変。妥協しない点は妥協しない。ただ限界が近いっていうのはある。
国民食であるカレーに欠かせない野菜の高騰。
タマネギは平年より3割、ジャガイモは2割、ニンジンも1割高くなっています。
そうしたお高い野菜をお得に買える店が今、注目されています。
神奈川・大和市にある青果店「もったいない屋」。
安さの秘密は規格外の野菜であることです。
2袋で108円(税込み)のピーマンは表面が少し変色していました。
もったいない屋・蛭田直樹さん:
うちの場合は、スーパーさんで取り扱えない規格外の野菜を取り扱っている。(見た目ではなく)味にこだわる店なので、安くお客さまに提供できるようなものを売っている。
規格外の野菜は正規品の半額以下のものが多く、ゴーヤにナス、ピーマンを購入したお客さんもいました。
来店客は「すごく安くて、全然形も味にも問題がなくて。カボチャも半分だと300円とかするけど、100なので。しかも何が問題なのかわからないという」と話します。
食欲の秋を迎えても続く野菜の高騰。
下がる見込みはあるのでしょうか。
もったいない屋・蛭田直樹さん:
予想でいくと、冬になっても野菜の値段は下がらないのではないか。(冬野菜も)この気温だと育ちが悪くなる。それほど下がる見込みはないと思いますね。