秋雨前線の影響で、関東を中心に局地的に激しいゲリラ雷雨となっています。
先週に匹敵する大雨となる恐れがあり、低い土地の浸水や河川の氾濫などに警戒が必要です。

11日に浸水被害などがあった戸越銀座商店街から木村拓也キャスターが中継でお伝えします。

駅前にある和菓子店には、土のうが積み上げられています。
これは今回、これから降るであろう雨の備えもありますが、貼り紙には「9月11日の大雨に伴う臨時休業のお知らせ」とあり、浸水の被害で臨時休業をしているんです。

今は晴れていますが、雨への備えと警戒度は町全体、高くなっています。

洋服店の店脇にも土のうが置いてあり、いつ雨が降ってもすぐに対応できるようにしています。

それだけ被害が甚大だったということなんです。

総菜店も復旧までまだしばらく時間がかかるそうです。
張り紙に詳細が書かれていて、先週の雨で床上58cmまで店全体が水にひたってしまったということです。

また、その隣にある銀行のATMも使えず、25日に復旧予定ということで、まだしばらく時間がかかります。

地元の人が利用しに来て、ATMが使えないということでわざわざタクシーで隣町まで行ってお金をおろしたという人もいました。

建物には土のラインも残っています。
恐らく50~60cm、太もも、膝上くらいでしょうか、この線まで水がたまったとみられます。

かろうじて被害が甚大でなかったとして、今営業している焼き鳥店もあります。
テイクアウトのみで営業していて、店の中は浸水被害があったということです。
やはり、「いつ雨が降ってもいいように土のうがすぐ置けるようになっています」ということでした。

まだ雨は降っていない地域も多いと思いますが、いつ降るか分かりません。
雨に関してはまだ備えがでるので、事前の準備・備えを今一度、警戒度をさらに上げるということが必要です。

ここからは、都市部の大雨の対策を矢澤剛気象予報士と見ていきます。

矢澤気象予報士:
まず大切なのは、屋内にいる場合は「垂直避難」を心がけることです。
なるべく少しでも高いところ、特に夜の暗い時間帯は危険な場所から離れるということ。
先ほど中継でもありましたが、「土のう」や「シャッター」などで地下への浸水を防ぐことも大切ですし、地下につながっているエレベーターなどは要注意です。
様子は絶対に見に行かないようにしてください。
そして外にいる場合、マンホールからの水の噴き出しや開いている場合もあります。
危険なものも落ちている場合があって、水によって見えない場合があるため注意をしてください。
それから、アンダーパスなどは通らないというのは鉄則です。
川にも近づかないようにしてください。

宮司愛海キャスター:
11日に大雨で浸水被害のようなことがあった場所は、今回ももし雨が降った場合は注意が必要になってきますか?

矢澤気象予報士:
もともと渋谷など、土地として地形が、標高が低いところなどは水が溜まりやすくなるので、東京など都市部でも、排水機能としては1時間に50mmが限度なんです。
50mm以上、先週のような100mm以上の猛烈な雨が降ってしまうと、排水機能が追いつかなくなるので、浸水などに警戒が必要になります。

宮司愛海キャスター:
自分が今いる場所の土地の高さみたいなのも確認しておくといいかもしれませんね。
それから、三重県の四日市市では、地下の駐車場が水没するといったことがありましたが、地下に関する注意点はどういったことがあるでしょうか?

矢澤気象予報士:
地下ほど水がどんどんと流れ込んできますし、地下2階は完全に水没したということで、なるべく高いところに垂直避難、地下には入らないということを心がけていただけたらと思います。

青井実キャスター:
柳澤さん、この(地下の駐車場が水没した)映像、最近見ますが地下はやっぱり危険ですよね?

SPキャスター・柳澤秀夫氏:
これまでの降水量をはるかに超える雨が降ってくると、都市の排水能力というのは限界を超えてしまっているんだと見せつけられますよね。近くに河川があるかないかじゃなくて、都市そのものに雨が降って、それがはけていかないという。
それを考えると、地下街に入るということも、大雨が降っている時は考えなきゃいけないなと思いますね。

青井実キャスター:
矢澤さん、気温が高い状況も続いているんですよね?

矢澤気象予報士:
気温が高いことでゲリラ雷雨が発生しやすくなるわけですが、今回、前線によって一気に秋の空気が入ってきます。
東京もすでに北風に変わってきていて、10分間で2度ずつくらい気温が下がってきているんです。
ということで、一気に今夜は気温が下がり、19日の朝は22度まで下がりそうですから、気温の変化で体調を崩さないようにしてください。