先週、東京都心を襲った豪雨で浸水被害が相次ぎましたが、消毒業者を装った不審な訪問が今、増えているそうです。
その手口を見ていきます。
天気の急変が警戒されていた18日午後2時、木村拓也キャスターが訪れたのは大雨への備えを急ぐ東京・品川区内の「戸越銀座商店街」です。
戸越銀座商店街はちょうど1週間前の11日、道路が一面川のようになり、あふれた雨水が激しい勢いで建物の地下に流れ込むなど大きな被害に見舞われました。
その爪痕は、1週間がたっても色濃く残った状態です。
人々の暮らしに直結する銀行のATMコーナーも休業。
老舗の菓子店も浸水被害の影響からか臨時休業が続いていました。
焼き鳥店「やきとり家 竜鳳」も通常営業には戻っていません。
やきとり家 竜鳳・佐藤修一さん:
店内はまだ営業してない。何があるか分からない。何があっても準備して、準備を超えたら、その都度考えてやっていくしかない。
まだ完全復旧には程遠いこの商店街に、再びゲリラ雷雨が襲いかかることになるのでしょうか。
半地下の場所にあり、浸水しやすいマッサージ店「RELAX Relaxation Salon」では18日、早めに土のうを準備していました。
マッサージ店の店員:
浸水しちゃう地下なので。そうなると営業できなくなるし…。
先週のゲリラ雷雨では戸越銀座をはじめ、複数の地点で浸水や川の氾濫が起きた品川区。
警戒されるのは雨だけではありません。
浸水被害に遭った区内の理髪店「トーキョーズバーバー」では、前回の大雨の翌日、別の被害に遭う可能性があったというのです。
トーキョーズバーバー・北島将仁さん:
仕事をしていた時に朝10時ぐらいですかね、“保健所から来ました”っていう男の方がきて。「消毒しますか?」と言われたので、何のことかなと思って。
区指定の消毒業者を名乗り、浸水した建物の消毒作業を持ちかけてきた、ポロシャツに作業服姿の1人の男性。
なぜか回答をせかすような雰囲気だったといいます。
トーキョーズバーバー・北島将仁さん:
「やるか、やらないか、それだけでいいですから」って言われたので。ちょっとこれはおかしいかなと思い、断ったら「じゃあいいです」って言ってスーッと帰っていったんですけど。前日に区役所のホームページを見たときに、(本当なら)役所の方が必ず2人で来て、蛍光色のベストを着て伺うって。
こうした不審な訪問を区も把握していて、SNSなどで注意を呼びかけています。
東京都心は、18日午後9時ごろから19日明け方にかけて強い雨が降る可能性があり、注意が必要です。