今、色づく前に葉が落ちてしまうという異変が起きているといいます。

今回、困惑する紅葉の名所を取材しました。

16日朝早く、朝日が顔を出した福島市のつばくろ谷周辺には、白い雲が海のように広がる雲海が出現。
北海道にある大雪山系では、秋を告げる紅葉が始まりつつありました。

登山客:
紅葉が早いから。それにまず驚いています。

しかし、秋本番を前に紅葉の名所では気になる異変が起きています。

群馬・川場村にある紅葉スポット「吉祥寺」。
その境内にある色づく前のモミジの葉が一部で変色し、やけどしているように見えます。

また、全体が茶色くなり枯れた状態の葉も目につきました。
中には、葉のほとんどが落ちてしまって枝だけになった木もあります。

こうした異変の原因として寺の副住職が挙げるのが強すぎる日差しです。

吉祥寺 副住職・村上俊英さん:
やっぱり夏に日差しが強くなると照り返しとかで焼けてしまうんですね。

強烈な日差しやアスファルトなどの照り返しによってモミジの葉が日焼けし、枯れたというのです。

毎年、見頃にはカエデやモミジが色づき、境内の林が鮮やかな赤や黄色に染まることで知られる吉祥寺。

2025年の紅葉狩りが危ぶまれるこの状況に観光客は心配顔です。

吉祥寺 副住職・村上俊英さん:
10月の下旬から11月の上旬くらいが良い時期ですよと案内していて、残暑があんまり残りすぎるのはモミジに良くないので、早めに緩和していただけるといいと思っています。

秋の景色を大きく左右しかねない猛暑。
ウェザーニュースによると、2025年の紅葉の見頃は暑さの影響により多くの名所で平年並みかやや遅くなる予想となっています。

では、紅葉の名所が数多くある京都はどのような見通しなのでしょうか。

日本樹木医会・小林明理事:
紅葉の見どころである京都の場合は、今後の3カ月長期予報が暖かい傾向。紅葉が12月にずれ込んで1週~2週目くらいが見頃に。

京都では昨シーズンも9月の暑さが影響し見頃が遅れていて、2025年も同じ状況とみられます。