郊外型のイメージが強かった回転寿司チェーンが、広島のど真ん中にやってきた。若者や観光客でにぎわう広島パルコに「スシロー」が出店。訪れた人たちからは「便利」「おしゃれ」と歓迎する声が聞かれた。

広島パルコに「スシロー」オープン

9月11日、広島市中区のパルコ新館9階に「スシロー広島パルコ店」がオープンした。

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開店前から行列ができ、待ちわびた人々が次々と席へ。並んでいた客は「回転寿司店は郊外型が多いですよね」「ここは便利でおしゃれ」と話す。
これまでロードサイドで車利用を前提に展開してきた回転寿司チェーンが、なぜ広島の中心街に進出したのか。

観光客を意識した“多言語モニター”

店内で目を引くのは各座席に設置された大型モニターだ。座席いっぱいの大きさで、どの席からも見やすく、寿司からデザートまで写真付きで表示される。

「デジロー」と呼ばれる4カ国語対応の大型モニター
「デジロー」と呼ばれる4カ国語対応の大型モニター

注文画面はワンタッチで日本語・英語・中国語・韓国語の4カ国語に切り替え可能。海外からのインバウンド客の需要にも力を入れている。モニターを操作した五十川記者は「瞬時に英語に切り替わりました。寿司を目当てに観光客が訪れるケースも増えそうです」と伝えた。

韓国から訪れた観光客は「原爆ドームや八丁堀から近い。オープン予定のニュースを見てすぐに来ました」と話し、韓国語で表示されたメニューに「魚の名前や寿司の名前が韓国語でも理解できる。最高!」と笑顔を見せた。年間に何度も来日するほど日本好きだという。

広島の中心部で広がる回転寿司競争

スシローの運営会社は「インバウンド客だけでなく、買い物ついでや仕事帰りの人も取り込みたい」としている。来店客からは「近くになかったのでうれしい」「商店街を歩けば雨でもぬれない」という声も聞かれた。

同じ本通商店街に別の回転寿司チェーンも
同じ本通商店街に別の回転寿司チェーンも

中心部の本通商店街は東は広島パルコ、西は平和公園まで続くアーケード街。2024年10月には、西の平和公園近くに「くら寿司」が出店しており、回転寿司チェーンの進出が相次ぐ。

スシローのおすすめ商品「大切り厳選まぐろ食べ比べ」
スシローのおすすめ商品「大切り厳選まぐろ食べ比べ」

広島の“流行の発信地”に根を下ろしたスシロー。秋のおすすめは「大切り厳選まぐろ食べ比べ」120円~(店舗によって価格が異なり、広島パルコ店は150円)、9月28日まで期間限定。マグロの旨みを引き立てる煮切り醤油漬けと赤身部位が一皿で味わえる。
増加するインバウンド客との相乗効果によって“まちなか回転寿司”の新しい形が広がっていきそうだ。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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