結党から5年を迎えた国民民主党の玉木代表は16日の記者会見で、衆参それぞれの選挙で躍進を果たすなど党勢拡大が続いていることについて、「弱者の戦略が結果として功を奏した」と語った。
国民民主党が15日、結党から5年を迎える中、玉木氏は「小さいがゆえに、非常に機敏に色々なことにスピード感を持って対応できた。大企業たる立憲や自民党と同じことを言っても生き残れないので、常に未来先取りで、先手先手で、新しいことを取り入れてきた」と述べた。
そして、「減っていく現役世代をいかに下支えをするかという政策が必要だが、抜けていた。与党も野党も高齢者重視に走った」との見方を示した。
党として掲げてきた現役世代や若者を重視する姿勢に言及し、「支持率がほぼないところから始めたので、ある意味、明確なターゲティングができた」と強調した。
さらに、「与党のように、地上波や新聞で放っておいても毎日取り上げられるようなことがなかった。ある種、背に腹は代えられずに、自分自身の発信手段を持ちたいということで、SNS、Xやユーチューブに頼らざるを得なかった。結果として、ノウハウもためながら、先行者メリットを作れた」と述べた。
その上で、「弱者の戦略、小さなものの戦略が、結果として功を奏した」と振り返り、「我々も一定の規模で大きくなってきたのでここから勝負だ」と強調した。
一方、立憲民主党の野田代表は、自民党総裁選の後に想定される国会での首相指名選挙について、去年の反省を踏まえ、虚心坦懐に野党と協議する考えを示していることに触れて玉木氏は「同じく書くということはある意味、政権を同じくするということだ。基本政策の一致がないとバラバラになってしまう」と述べた。
その上で、立憲民主党とは安全保障や原発、エネルギー政策で一致していない点があることを指摘し、「一致がない政党と政権を共にすることは不幸な未来を導くだけになる。政党にとってだけではなく、国民にとって、基本政策の一致が不可欠だ」との考えを示した。
そして、玉木氏は「基本は玉木雄一郎と書くことになると思う」とした上で、「まだ自民党の総裁も決まっていないし、今後の政治状況がどのようになるのか分からない。今後の色々な推移を丁寧に見定めて、最終的には党全体として一致した方針で臨んでいきたい」と強調した。
(フジテレビ政治部)