石破首相が辞任を表明し、自民党総裁選に向けた動きが慌ただしさを増していますが、拉致被害者・曽我ひとみさんは問題の解決に向けては「時間がない」と訴えています。
10月で北朝鮮から帰国して23年が経つ拉致被害者・曽我ひとみさん。
9月11日、新潟市中央区で行われた拉致問題啓発セミナーに出席しました。
【曽我ひとみさん】
「もう待てないと訴え続けてきたけれど、進展のないまま今を迎えている」
集まった約400人の高校生を前に、曽我さんはいまだ帰国を果たせていない93歳の母・ミヨシさんへの思いや、気温が氷点下になる冬は着られるだけ服を着込んで乗り越えたことなど北朝鮮での過酷な体験を語りました。
【高校生】
「自分が今もし拉致されたらと考えると背筋が凍る。考えさせられた」
【高校生】
「拉致問題の活動はあまり見てきてこなかったが、もし活動があったときは友達とか含め、積極的に署名とかしていけたら」
一方で、拉致問題解決に向けては進展が見られないのが現状です。
さらに石破首相が辞任を表明したことで、拉致問題が置き去りにされかねない事態となっています。
【曽我ひとみさん】
「今後(首相が)どなたになっても、この拉致問題は本当に時間がありませんということを強く言いたい」
拉致被害者は今、このときも北朝鮮で救出を待っています。