テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが特技のイラストを使って天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「1年に4回やってくる梅雨」についてお伝えする。

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9月に入っても暑い日が続いている。ここ数日は雨のため暑さもやわらいでいるが、マスコットキャラのモココからは、「いつ涼しくなるの?」という疑問を問いかけられた。そのカギとなるのは、この時期の「長雨」だ。

「長雨」といえば、真っ先に「梅雨」を思い出すが、実は春と夏の間の「梅雨」だけでなく、それぞれの季節の間に別の名前の「梅雨」がある。

春と夏の間の梅雨には「梅」の文字が入っていて、秋と冬の間は「山茶花(さざんか)」梅雨と言われる。冬と春の間は菜の花が咲く時期で「菜種(なたね)」梅雨だ。いずれもその時期の植物にちなんだ名前が付けられている。

ここでお天気クイズ。この時期、夏と秋の間の梅雨は、何という名前だろうか? A.ススキ B.コスモス さてどちら?

 

正解は「ススキ梅雨」ススキが穂を出す頃の長雨という事だ。ここでススキ梅雨のメカニズムを説明していく。

春と夏の空気の間には、梅雨前線があり、夏と秋の空気のはざまには秋雨前線が発生する。夏の太平洋高気圧が、だんだんと元気がなくなってしぼむことで、秋雨前線が南下して、次第に秋の空気に包まれることになる。

この先の予想天気図を見ていくと、前線が途切れて不明瞭になる日もあるが、しばらく日本付近に秋雨前線が停滞しそうだ。そしてよく見ると、九州は前線の南側となり、この先もしばらく夏の空気に包まれて、暑さが落ち着きそうにない見込みだ。この先も熱中症には十分な注意が必要である。

(テレビ宮崎)

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