線状降水帯が強弱を繰り返しながら半日間にわたって熊本県にかかり続け、死者・行方不明者5人を出した記録的大雨から11日で1カ月です。
このとき熊本市で観測した雨の量は、昭和28年の『6.26白川大水害』に匹敵するものでした。
【郡司琢哉アナウンサー】
「熊本市中央区の通町です。雨で景色が白くかすんでいて、市電のレールも完全に
水に漬かってしまっています」
2012年の九州北部豪雨や、2020年の7月豪雨でも熊本に甚大な被害をもらたした『線状降水帯』。
先月の大雨では、この線状降水帯が10日夜から11日の午前中にかけて強弱や南北動を繰り返しながら約半日間にわたって熊本県にかかり続けました。
熊本市では、24時間で8月の月間降水量の2倍に当たる380ミリの雨を観測。
これは563人の死者・行方不明者を出した、昭和28年『6.26白川大水害』の時の雨に匹敵します。
ただ、この時と比較すると阿蘇地方での雨量が少なかったことや、立野ダムなど白川のインフラ整備が進んだことなどから、白川の洪水という最悪の事態には至りませんでした。
梅雨でも台風でもない時期に熊本を襲った線状降水帯。
自然の猛威を見せつけられた8月の記録的大雨でした。