2022年9月北広島市で共同住宅に火をつけて、2人を焼死させた罪に問われている男の裁判員裁判が9月10日に札幌地裁で開かれ、検察側は懲役30年を求刑しました。

 起訴状などによりますと、住所不定・無職の荻野正美被告(70)は2022年9月、北広島市の生活困窮者向け共同住宅に放火し、男女2人を殺害した罪に問われています。


 裁判では荻野被告の責任能力の有無が争われていて、検察側は「被告のせん妄(一時的な意識障害)の影響は限定的で、意思決定の自由は残っていた」としたうえで、「社会として許容できるものではなく、非難できる」と指摘、懲役30年を求刑しました。

 一方、弁護側は「被告は当時、精神障害の影響により心身喪失状態で刑事責任能力がない」として無罪を主張しています。

 判決は9月17日に言い渡されます。

北海道文化放送
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