この夏は異例の暑さとなりました。

先月から10日までの県内、猛暑日となったのが16日、30度を下回った日は2日だけでした。

気象台によりますと、8月末までの猛暑日日数は1939年からの観測史上2番目に多く、記録的な暑さとなりました。

そんな今年の夏を振り返ります。

多くの家族連れでにぎわった太閤山ランドのプール。

今年は、過去10年で2番目に多い8万8000人が訪れました。

先月4日には、富山市で39.8度と、観測史上最高を記録。

足の裏が火傷しないよう、マリンシューズを使用可能にするなど、例年より暑さ対策が強化されました。

県内で連日続いた「猛暑日」。

Q.水遊びどう?
*水遊び中の幼稚園児
「楽しい。めっちゃ冷たい」
Q.暑くない?
*水遊び中の幼稚園児
「暑くない、水が顔にかかるから」

水遊びを楽しむ子どもたちの上には、強い日差しをさえぎる遮光ネットが設置されました。

また、園庭全体には、ミストシャワーが張り巡らされました。

さらに、この夏、幼稚園で日課となったのが…。

*堀川幼稚園 波岡千穂副園長
「熱中症指数計といって、これが気温。熱中症指数が上の数値。これが31を超えると危険。遮光ネットの下でも危険の指数だった場合は、『外に出るのは危険』ということでチェック。今日は全然大丈夫ですね」

園では外遊びをするたびに熱中症指数を計測し、危険指数だった場合、中止に。

それでも、遮光ネットやミストシャワーによって、熱中症指数が下がることも多かったといいます。

*堀川幼稚園 波岡千穂副園長
「水に触れながら涼しくなるよう工夫して遊んでいる」

*リポート
「イベント会場など、各地で大活躍のミストシャワー、去年と比べて2倍の売れ行きとなったそうです」

県内のホームセンターでは暑さ対策のグッズの売り切れが相次ぎました。

暑さ対策の主流となってきていミストシャワー。

*スーパーセンターシマヤ 立山店 豊田悟副店長
「この暑さで、家庭で少しでも涼しく過ごしたいと、こういったアイテムが例年以上に動いている」

蛇口にさすだけで簡単に利用できることから、今年は、イベント用だけでなく、家庭用の需要が高かったといいます。

他にも、街でよく見かけるハンディファンや空調服も例年の2、3倍の売れ行きで、幅広い年齢や職業の人が買い求めたといいます。

*スーパーセンターシマヤ 立山店 豊田悟副店長
「空調ベストのバッテリーとファンのセットは今年もう完売した。例年以上に売れた。今はそれぞれ単体でも購入される。この時期に完売はなかなかない。この暑さが要因だと思う。例年だと今の時期は、秋への切り替えで衣料品も秋物のイメージ。夏に売れるものを今年に限っては引っ張って、お客さんの需要に応えたい」

一方、この天気に悩まされたのが、コメ農家です。

*農家
「最悪。5センチくらいのひび割れがあった」
「ダメだね。(いいコメに)ならない。くず米」

今年は猛暑に加え、雨が記録的に少なく、農作物への被害も相次ぎました。

土がひび割れし、稲が枯れた田んぼも…。

今年7月の降水量は、県内15の観測地点のうち12地点で、観測史上最少を記録し、砺波市や魚津市など5つの市では、給水車が緊急出動しました。

稲刈りが最盛期を迎える中、米の品質や収穫量への影響が懸念されています。

早速、店頭に並ぶ新米も…。

*客は
「高いので(食べることを)制限している。1円でも安い所を探して買う」
「新米を食べたいと思うが、価格のことを考えると悩む」

一昨年から続く暑さによる収穫量の減少や、円安で生産コストが上がったことでコメの高値が続き、てんたかくやコシヒカリなど県産米の新米は、1年前の1.6倍となっています。

これから収穫が本格化する『富富富』も値上がりする見通しで、猛暑の影響は食卓にも及んでいます。

富山テレビ
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