食品卸売業から農業に本格参入です。自ら育てたコメやユズを卸す新たなビジネスモデルの最前線を取材しました。

川村和久アナウンサー:
「作業の様子を見ていますと畑の中には誰も入っていません。その代わりに虫の発生を防ぐための農薬をドローンがまいています」

南国市の田んぼ2.4ヘクタールで酒米を栽培しています。農薬散布は手作業だと半日かかりますが、ドローンだとわずか30分でできます。

作業効率を上げ労働負担を軽減するスマート農業。南国市に本社を置く食品卸売業・旭食品のグループ会社・旭ドリームファームが新たに取り組んでいます。

旭ドリームファーム・朝倉和也社長:
「労力の削減を行って、これから農業の新規参入者が増えていくようなモデルケースを作りたいというふうに思っています」

農業への本格参入を決めたきっかけは、農家の高齢化です。加工食品の原料となる農作物の仕入れが将来、困難になると予想しています。このため旭食品は農業法人を立ち上げ、5月から耕作放棄地を借りて酒米やユズの栽培を始めました。

作業員のやることは主に水の張り具合や生育状況のチェック。田んぼに入って作業をすることはほとんどないと言います。

Q:作業は何回目
「今年はこれで3回目です。(手作業でやると)1日にへーへー言いながらやっていましたけど、ドローンで離れて散布できるっていうのは人にとってもやさしいかなと思います」

酒米は10月中旬に収穫し、取引先である農協やグループ企業である酔鯨酒造にも卸し、グループ全体の下支えにつなげたい考えです。

旭ドリームファーム・朝倉和也社長:
「酒米の(県内)自給率を上げていきたいので100ヘクタールまでに育てて協力農家と(スマート農業を)推進していくようにしていきたい」

ユズは苗木から育てているため収穫は5年後に。旭ドリームファームは販路を海外に広げ、農業の規模の拡大も目指していくとしています。

高知さんさんテレビ
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