静岡県伊東市の田久保真紀市長が「東洋大卒」と学歴を偽ったとされる問題で、田久保市長は10日、市議会から不信任決議を受け市議会を解散する書面を市議会議長に手渡した。

不信任決議案を受けて、市議会の解散か、辞職・失職かを選択する事になっていたが、市長が選んだのは解散で、40日以内に市議選が行われる事になった。

田久保市長は議会への書面の手交後に取材に応じ、議会を解散すると判断した理由について、「9月議会の初日に、私の不信任決議が全会一致で可決されました。初日に可決されたため、その後の審議はストップし、現在議会は行われていません」と述べた。

議会の初日の不信任決議によって審議がストップした事を理由として挙げ、「9月議会での重要な案件が無事審議された後、つまり最終日に私の不信任案を決議するという結論に議会が至らなかったことは非常に残念であると言わざるを得ません。よって本日、議会を解散するという結論をもって議長にご報告に上がりました」と説明した。

記者から重ねて解散の理由を問われると、「議会と市長が両輪で市政を担っていくためには、ここで解散という決断が必要では無いかと、そう判断させて頂きました」と述べた。

議会からの退陣要求については、「重々承知しています。またその責も重く受け止めております」と述べた上で、「ですが今この状況を鑑みまして、市政において市民生活において大変重要な議会の審議や採決が議会初日をもって放棄されてしまった事実は、事実として冷静に受け止め判断し、これを改めて広く市民の皆様に信を問うべきであると考えました」と、重ねて市議会解散の理由を説明した。

今後40日以内に行われる市議会選挙にどう関わるのかを聞かれると、「私が関わるというよりも、もっと闊達な意見がたくさん出て、これからの伊東の未来を作っていくんだという、新しい力・新しい風に期待したい」と話した。

「大義なき選挙」との声が出ているとの指摘とともに、市議選では何を争うのか問われると、「争う事は考えていません。今回は議会を初日でストップする判断をしたのは尊重しますが、新しい力が市政を前に動かしていく機会になればと考えています」と応じた。

プライムオンライン編集部
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