太陽が沈んで夜になると、見慣れたはずの景色も“表情”をぐっと変える。

見上げた空に広がる雲や星、静寂に包まれた空間、遠くに見える街のきらめき——。

夜景は、日常にあるちょっとしたドラマなのかもしれない。そんな魅力とお勧めスポットを、全国の夜景を撮影してきた“夜景マニア”の縄手真人さんが紹介する。

今や全国に広がる「工場夜景」ブーム。SF映画のワンシーンのような写真がSNSで拡散され、工業地帯がある都市が連携して、夜景としての魅力や可能性を発信する試みもあります。

「でもあんなに美しいのは、バズーカのような望遠レンズで撮影しているからでしょ?」

そう思っているあなたにこそ知ってほしい。今回は、肉眼でも美しさを十分に堪能できるスポットをご紹介します。

白光が広がる「石巻雲雀野発電所」

全国にある工場夜景を眺めてきた中で、最も衝撃を受けたのが、宮城県石巻市にある、日本製紙石巻エネルギーセンター株式会社の「石巻雲雀野(ひばりの)発電所」です。

石巻雲雀野発電所の夜景
石巻雲雀野発電所の夜景
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ここは数百メートルにわたる巨大なプラント群(生産設備)があり、迫力は「圧巻」の一言。プラントとそれを照らす、白に統一された光が複雑に絡み合い、まるで夜の遊園地に迷い込んだかのような幻想的な世界が広がります。

近くを通るだけで工場夜景を楽しめる
近くを通るだけで工場夜景を楽しめる

公道の近くに工場があるので、車で通るだけでも十分に工場夜景を楽しめる点も魅力です。

所在地: 宮城県石巻市雲雀野町