味だけでなく料理の背景にある文化を楽しみます。食に関する新しい考え方、「ガストロノミー」を学ぶ研修会が岡山市で開かれました。
「ガストロノミー」とはギリシャ語の胃袋「ガストロ」と学問「ノモス」を合わせた用語で、料理を味だけでなく文化的・学問的に楽しむことを表しています。研修会は岡山市などが開いたもので、観光や経済の関係者など約40人が参加しました。
(戸田奈沙記者)
「講演会の後に振舞われたのがこちらの料理。岡山市で育ったブドウが使われています」
岡山市で約100種類のブドウを栽培する「林ぶどう研究所」のブドウを地元のシェフが味噌漬けなどの斬新な料理に仕上げています。
収穫時期にはブドウが育った畑で生産者の説明を聞きながら料理を楽しむことができるイベントも行われていて、食材が育った環境を知る体験も「ガストロノミー」だとされています。
(京都大学成長戦略本部 中原有紀子研究員)
「岡山に来ておいしいものを食べても「東京でも食べられる」ではなく、生産地に来て風土の中で作っている人と話すことで、ファンになるとそこに行って食べる。」
市は「ガストロノミー」の考え方を市民と共有して地域にある食の資源を再発見したいとしています。