テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが特技のイラストを使って天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「天使のはしご」についてお伝えする。

今回も、視聴者の方からいただいた写真のご紹介から。1日朝、都城市での撮影。光の射し方が、ビームのようになっている。この現象は「薄明光線」といい、別名「天使のはしご」とも言われる。雲の隙間から太陽の光が漏れて光線が広がる現象だ。

太陽陽が低いところにあるというのがポイントで、厚い雲に隠れてこの光が遮断されることで起こる現象ということだ。夏の時期は夕立の前後に見られるので、探してみるといいかもしれない。

そして2日も晴れて暑くなった。「夏の高気圧さん、そろそろ休憩してもいいですよ」と、言いたいぐらいだが、今年の夏も猛威を振るった。1日に気象庁から発表された資料によると、夏の平均気温偏差、つまり平均気温からの差がどのぐらいあるかを示したもの。
ここ3年間、2023年、2024年、2025年はずば抜けていることが分かる。3年連続で観測史上最も高い気温となったことを示している。古山予報士の師匠の言葉を借りると、「ウルトラ猛暑」「デンジャラスな暑さ」である。

宮崎も暑くなった。過去140年余りで徐々に上がっていき、過去最高だった1998年、2024年と並び、2025年も過去最高タイとなった。本当に暑い日々だった。

気になるのは農作物への影響。ことし6月、古山キャスターが宮崎市の和石(よれし)地区に田植えをしに行った。その際は6月なのに日中の気温が30℃以上で、田んぼの水が沸騰するのではないかと思うほどの暑さだった。

しかし現在の状況を見ると、すくすくと順調に育っていて、稲の花が開花している状況だ。大変な思いをしながらの作業の末に、実ってくると、何ともわが子のようにいとおしく感じる。この先も暑さに負けず順調に育って、実りの季節を迎えて欲しい。
(テレビ宮崎)