テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが特技のイラストを使って天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「皆既月食で月が赤く見える秘密」についてお伝えする。

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8日未明、全国で皆既月食が観測された。古山予報士も午前2時台まで起きて観測したという。そして、撮影に成功した視聴者の方々からも写真を届けていただいた。まずは小林市から、ホワイトさんの撮影。しっかり、皆既食の「赤黒い色」がわかる写真だ。

もう1枚は延岡市北浦町の利ちゃん先生さんから。「部分食前」「部分食の始まり」「皆既食」と、3つの姿がきれいに撮影されている。3つ並べてみると、同じ月なのに一夜のうちにこんなにも違う姿を見せるのかと、宇宙の不思議を感じさせる写真だ。

ちなみに児玉アナウンサーも撮影したそうだが、古山予報士は採用せず。これだけ素晴らしい写真を頂いたのであれば当然だなと、児玉アナも納得したようだ。

ところで、子供から「皆既月食って何?」と聞かれたら、何と答えれば良いのだろうか?正解は、「太陽と地球と月が一直線に並んで影になるから」

夜空に浮かぶ月はひときわ明るく、自ら輝いているように見えるのだが、実際は太陽の光=スポットライトがないと輝けない。皆既月食が起こっている時は、月が地球の影に隠れて、太陽の光=スポットライトを浴びられない時に起こる現象だ。

しかし、真っ暗になって見えなくなるわけではなく、赤く光っている。これはなぜなのだろうか?

太陽の光には様々な色の光が含まれているが、その光が地球の周りにある大気を通過するとき、「青い光」は散乱してしまってどこかへ行ってしまう。しかし「赤い光」は大気の影響を受けにくく、しっかりと月に届くため、月が赤く見える、という仕組みになっている。

次の皆既月食は2026年3月3日。次回は日付が変わる前に部分食が始まるので、今回よりも観測しやすくなるのでお勧めだ。

(テレビ宮崎)

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