天皇皇后両陛下は、8月22日、TICAD(アフリカ開発会議)に出席した各国の首脳夫妻らを皇居・宮殿に招いて茶会を催されました。TICADに伴う茶会は6年ぶりです。この日の夜には「野口英世アフリカ賞」の授賞式に臨み、受賞者と懇談されました。
華やかに開催された宮中茶会
天皇皇后両陛下と秋篠宮ご夫妻はじめ皇族方は、8月22日、皇居・宮殿「春秋の間」でTICADに出席した27カ国と1機関の首脳ら37人を迎えられました。
両陛下の長女・愛子さまも、淡いグリーンの和服姿でご出席。エスワティニの国王・ムスワティ3世夫妻には、膝を折って挨拶されました。

茶会には、秋篠宮家の次女・佳子さま、常陸宮妃華子さま、寬仁親王妃信子さま、三笠宮家の彬子さまと瑶子さま、高円宮妃久子さまが顔をそろえ、招待客一人一人と握手し、言葉を交わされました。

招待客が「春秋の間」に揃うと、陛下は歓迎の挨拶をされました。
《天皇陛下のおことば 全文》
各国首脳の皆様
アフリカ諸国から多くの首脳を迎えて開催された第9回アフリカ開発会議が滞りなくその日程を終え、本日閉幕したことをうれしく思います。この会議が、アフリカ諸国のさらなる発展と人々の幸せに寄与していくものとなることを期待しております。そして、TICADを通じて30年以上に亘り育まれて来た日本とアフリカとのパートナーシップが、いっそう強固で豊かなものとなるよう祈念いたします。ここに杯を上げて、皆様の御健勝と御多幸ならびにそれぞれの国民の幸せを祈ります。

「Cheers! À votre santé!」と 英語とフランス語でそれぞれ乾杯の発声をされた陛下。

このあと、皇后さまや皇族方とともに、およそ30分にわたって和やかに歓談されました。

最後に宮殿の車寄せで、首脳らを見送られた両陛下。招待客を乗せたバスがすべて出発するまで手を振っていらっしゃいました。
「野口英世アフリカ賞」受賞者とご懇談
両陛下は、この日の夜、東京・港区の明治記念館で行われた「野口英世アフリカ賞」の授賞式に臨まれました。この賞は、TICAD開催に合わせ、アフリカの医療に貢献した個人や団体に贈られるものです。

今回受賞したのは、長年マラリアの治療などに取り組んできた、マリ共和国のアブドゥライ・ジムデ博士。

そして、アフリカ睡眠病など熱帯病の治療薬や治療法の開発に取り組む、スイスに本部を置く非営利の研究機関「DNDi(顧みられない病気の新薬開発イニシアティブ)」です。

式典後、受賞者と懇談された両陛下。

研究や活動内容について熱心に話を聞き、功績を称えていらっしゃいました。
(「皇室ご一家」8月31日放送)