天皇皇后両陛下と長女の愛子さまは、8月1日、静養のため静岡県の須崎御用邸に入られました。特別列車で伊豆急下田駅に到着したご一家は、約100人から出迎えを受けられました。

静養前、臨時国会の開会式に臨まれた陛下

天皇陛下は8月1日、参議院選挙を受け召集された臨時国会の開会式に臨まれました。参議院本会議場に集まった衆参両院の議員を前に、陛下は次のようにおことばを述べられました。

第218回 国会開会式に臨まれる天皇陛下
第218回 国会開会式に臨まれる天皇陛下
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【陛下 おことば】
本日、第218回国会の開会式に臨み、参議院議員通常選挙による新議員を迎え、全国民を代表する皆さんと一堂に会することは、私の深く喜びとするところであります。
ここに、国会が、当面する内外の諸問題に対処するに当たり、国権の最高機関として、その使命を十分に果たし、国民の信託に応えることを切に希望します。

6年ぶりに伊豆急下田駅で市民らとご交流

この日の夜、天皇皇后両陛下と長女の愛子さまは須崎御用邸で静養するため、伊豆急下田駅に到着されました。駅では約100人がご一家を歓迎。「愛子さま、ようこそ」などの声がコンコースに響き渡りました。

伊豆急下田駅に到着された天皇ご一家
伊豆急下田駅に到着された天皇ご一家

「愛子さま、泳がれますか?」との質問に「天気が良ければ」と答えられた愛子さま。「以前もお会いしましたよね」と声を掛けられ、「そうです」と認めると周りから歓声があがりました。

出迎えた人に声を掛けられる愛子さま
出迎えた人に声を掛けられる愛子さま

30分にわたり、親しく言葉を交わされたご一家。陛下は、7月30日に発生したロシア・カムチャツカ半島沖の地震による津波の影響についても心配し、「被害は大丈夫ですか?」などと声をかけられていました。

愛子さま 須崎での思い出「お話しし始めると日が暮れてしまうかもしれません」

ご一家が須崎御用邸で過ごされるのは、6年ぶりです。

2002年8月 愛子さま 初めての三井浜
2002年8月 愛子さま 初めての三井浜

愛子さまが、初めて須崎を訪問されたのは、平成14(2002)年8月、生後8カ月のときでした。上皇ご夫妻、秋篠宮ご一家とともに御用邸内の三井浜をご散策。美智子さまが海藻を手渡そうとすると、愛子さまはその海藻を落とされてしまいます。

美智子さまが持たれる海藻に触れようとされる愛子さま
美智子さまが持たれる海藻に触れようとされる愛子さま

美智子さまがその海藻を拾って海で洗い再び差し出されると、今度はにっこり笑顔を見せられた愛子さま。ご一家は和やかなひとときを楽しまれました。

 三井浜を散策される天皇ご一家
 三井浜を散策される天皇ご一家

愛子さまは、小学生の頃から毎年のように須崎御用邸を訪れ、海水浴をするなど家族で夏の思い出を作ってこられました。

平成24(2012)年8月 伊豆急下田駅に到着された天皇ご一家
平成24(2012)年8月 伊豆急下田駅に到着された天皇ご一家

平成30(2018)年8月、平成最後の夏も、三井浜で貝殻を拾いながらご散策。両陛下から「何貝かな?」「ムラサキ貝かな」と聞かれると、愛子さまは「たぶん」と答えられていました。

2018年8月 三井浜で貝殻を拾われた天皇ご一家
2018年8月 三井浜で貝殻を拾われた天皇ご一家

成年を迎えた愛子さまは、令和4(2022)年の会見で、ご両親との思い出として「静岡県の下田市にある須崎御用邸に行き、海で泳いでいる時に、綺(き)麗なお魚の群れを発見して皆で観賞しましたり、また、須崎はほとんど波のない穏やかな海でございますけれども、サーフボードを浮かべて、そこに3人で座る挑戦をして、見事全員で落下した思い出など、お話しし始めると日が暮れてしまうかもしれません。」と述べられています。

伊豆急下田駅で見送りの県知事などと挨拶される天皇ご一家
伊豆急下田駅で見送りの県知事などと挨拶される天皇ご一家

今回も、家族水入らずの時間を過ごされたご一家。日本赤十字社に勤務する愛子さまは5日に、両陛下は7日に皇居に戻られました。
(「皇室ご一家」8月10日放送)

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