兵庫県尼崎市で行われている斎藤知事肝いりのイベント「ひょうご楽市楽座」。

しかし、来場者は想定の半分と伸び悩み、集客に大苦戦しています。

イベントを取材してみると、「万博花火」の絶景ポイントで、子供が喜ぶイベントも盛りだくさんと来場者からの満足度は高いことが分かりました。

「万博帰り」の客をターゲットに、投入された県のお金は4億円を超えています。

満足度は高いのに、なぜ来場者が想定を下回っているのか、徹底取材しました。

■万博帰りの客をターゲットにした「ひょうご楽市楽座」

阪神尼崎駅に停車している1台の大型バス。行先は、「ひょうご楽市楽座」と書いてあります。

聞きなれない場所ですが、バスの行先に取材班も向かうと…にぎやかな音楽が流れる会場に到着しました。

「ひょうご楽市楽座」というこのイベント、尼崎市で毎週土曜日と日曜日、午後4時から始まる「ナイトマーケット」です。

このイベントにはある“狙い”がありました。

【記者リポート】「会場は万博のパーク&ライド駐車場のすぐ脇にあります。万博帰りのお客さんに立ち寄ってもらおうというコンセプトのようです」

イベントのターゲットは万博帰りのお客さん。マイカーのある駐車場に戻ったときにふらっと立ち寄ると、兵庫県各地のご当地グルメやお土産が楽しめるという仕掛けです。

■兵庫県の想定は1日3000人だったが…想定の半分以下の来場者に

しかし今、このイベントをめぐり想定外の事態が…

【斎藤知事】「来場実績としては、我々が想定していたものを下回っているという状況にはありますね」

集客数が想定をはるかに下回っているのです。

兵庫県の目論見は、万博駐車場の利用は1日3000台。1台に3人ほど乗る計算で1万人。このうち3分の1が立ち寄るとみて、来場者の想定は1日3000人でした。

しかし、兵庫県によると、実際は1日1500人から1600人と想定の半分程度。

■予想を下回る来場者に斎藤知事は「真摯に受け止めたい」

そして、「予想が外れた」だけではすまされないのが、このイベントに投入された兵庫県の予算です。なんとその額、2年間で4億1000万円あまり。

【斎藤知事】「パークアンドライドの利用状況が想定していたものには届いていないということがありますので。多額の県費を投入させていただいておりますので、様々な指摘というものは真摯に受け止めていかなきゃいけないというふうに思います」

■イベント自体の魅力は

とはいえ、イベント自体の魅力はどうなのか。行ってみないとわかりません。取材班も現地をのぞいてみることに。

(Q今日の売上、どのくらいとか目標ってありますか?)
【たつの市から出店】「目標はあります。10万円です」
(Qどのぐらい売れると?)
【たつの市から出店】「わらび餅ドリンク100杯です。ちょっとお客さん少ないですかね。今から増えますかね?」

出店している方々も少し不安を抱えているようです。

■実は「万博花火」の穴場 「ナイトバブルショー」も子供に人気

【記者リポート】「午後7時を回りまして、お客さんがだいぶ増えてまいりました。
これからピークの時間帯だということです」

実は最近になり、あるイベントが集客に一役かっているそう。

それが、万博会場の花火です。遮るものが何もない、まさに絶景。

【尼崎市からの来場者】「実は妻が妊婦で。明日生まれるんですよ」
【尼崎市からの来場者】「花火がここから見えるっていうのをSNSで見て、(万博に)妊婦で行きにくかったので、見れるっていう点はすごいい」

さらにこの日は、シャボン玉のパフォーマンス「ナイトバブルショー」。

子供たちも大喜びです。

会場に行くと、なかなか魅力的なイベントです。

【西宮市からの来場者】「チョコバナナ食べたのおいしかった。チョコとバナナの味して、めっちゃおいしかった。次ママと行きたい」
【尼崎市からの来場者】「ちょうどいいと思います。うち、ちっちゃい子いるんで、(会場の)大きさもそんなめちゃくちゃ広くないので、目の届く範囲で子供も見られるし」

ほとんどの人がイベントに満足していました。

■“万博のついで”ではなく、「楽市楽座」目的の来場者が多かった

では、なぜ来場者が伸び悩んでいるのか。

取材を進めるとこんな声が…

【来場者】「私、何で見たんやろ、歩道橋とかになんか垂れ幕じゃないけど、ここの宣伝みたいな『楽市楽座』みたいなの書いてて、気になって多分、検索を確かしたんやと思います」

“万博のついで”ではなく、「楽市楽座」を目的に来た!という人が多くいたのです。

会場でのアンケート調査でも同様の結果が出ていて、来場者伸び悩みの背景には、「パーク&ライド」の低迷に加え一般客へのイベントの周知が足りていない可能性が見えてきました。

■県の担当者は

この状況を県の担当者に聞くとー

【兵庫県SDGs推進課・佐城永修課長】「楽市楽座について、『そんなのやってるの全然知られてないんじゃないか』とか、『PR不足じゃないのか』というようなお声をいただいているところではありますので、県としてもPRをもっと積極的にやっていかないといけないかなと考えているところです」

中身は魅力的なのに、集客は苦しんでいる楽市楽座。

今後については…

【兵庫県SDGs推進課・佐城永修課長】「(直接来る)お客さんのために無料駐車場の方を300台用意させていただくとともに、阪神尼崎駅から楽市楽座会場への直行バスというのも出させていただいてますので、万博の帰りに限らず、このイベントの方にお越しいただければありがたいなと思っております」

10月12日まで開催されるこのイベント。

万博と同じように、来場者数を右肩上がりにすることはできるのでしょうか。

(関西テレビ「newsランナー」 2025年8月28日放送)

関西テレビ
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