8月21日に県内に上陸した台風12号で大きな被害を受けた、鹿児島県南さつま市ではボランティアらによる片付けが続いています。
災害ごみの回収もあわせて行われていますが、回収が追いついていない状況です。
8月21日に台風12号の影響で多くの浸水被害が出た南さつま市加世田内山田では、27日もボランティアによる片付けが行われていました。
こちらの家では1メートル以上の床上浸水の被害が。
家の中にあったソファや木の板などをボランティアが運びだします。
「中は泥だらけですよ」
また、倉庫も浸水。
停めてあった軽自動車も水没しました。
ボランティア
「(ボランティアは)きょう初めてです。何を捨てていいのか我々で判断できない。被災者の(気持ちを)くみ取るのが大変」
中川雅温記者
「台風の上陸から6日たちますが、災害ゴミの回収はいまだ追いついていません」
ボランティアの手を借りて片付けを進める一方で、追いついていないのがごみの処理です。
ご覧のように、道路には多くの災害ごみが。
「せーの!せーの!臭か」
南さつま市は25日から複数の業者に委託し、災害ゴミを回収しています。
27日は畳と木材家具を回収していました。
作業員
「畳は一番重たい。臭いがすごい。発酵したような臭い。1日1軒、2軒(の回収)。2軒回ればいいほう。(回収が終わる)めどは立っていない」
この地域で災害ごみの回収を担当する新澤産業は、通常のゴミ収集作業を午前中に行ったあと、午後1時から午後5時の間で手の空いた作業員らが災害ゴミの回収にまわっています。
しかし、災害ゴミの回収では可燃ゴミ、不燃ゴミ、畳、木材家具などに分別しながら回収する必要があるため、1日で1軒から2軒の作業ペースになるということです。
南さつま市などによりますと、災害ゴミの総量を把握できていないこともあり、災害ごみの回収作業が完了する見通しは立っていないということです。