佐賀県の最低賃金が現行から74円上がり時給1030円になる見通しとなりました。引き上げ幅は過去最大で県内でも初めて1000円を超えました。
佐賀県の最低賃金について、26日県内の労働者と経営者の代表などでつくる審議会が開かれ、現行の時給956円から1030円への引き上げを佐賀労働局長に答申しました。
引き上げ幅は74円で去年の56円を上回り、引き上げは22年連続、引き上げ幅は時給で示すようになった2002年以降過去最大となりました。
今年度の改定について審議会は、「県内企業を取り巻く経営環境を踏まえれば、特に中小企業・小規模事業者の支払い能力の点で厳しさを増している」とする一方、「生活必需品の高騰により、最低賃金額に近い労働者の生活は一層厳しくなっている」と強調しています。
採決では使用者側の委員が退席する場面も見られましたが、賛成9人、反対5人と賛成が過半数となりました。
【佐賀地方最低賃金審議会 甲斐今日子会長】
「この数年間、佐賀県の最低賃金の引き上げが福岡との格差を縮めてきている。最低賃金の役割として人材確保という面があるがその点も考慮したい」
新しい最低賃金の適用は、法定通りだと10月29日ですが企業側の必要な準備期間に配慮し、11月21日から適用される見通しです。