26日午後3時ごろの北海道・豊富町では、濁流で一面が冠水し湖のようになった住宅街を時折、よろけながら歩く住民の様子が見られました。

ひざ下まで水につかりながらゆっくりと進み、道路まで出てきた女性は「深くて車が出られないということで、自分の車を置いて、安全なところにおいて。(Q. 建物の中は?)玄関は水浸し、外のような状況」と話し、突然の大雨で車が使えず徒歩で避難してきたといいます。

発達した雨雲が流れ込んだ北海道北部。
豊富町では午後2時46分までの1時間に50.5mmの非常に激しい雨が降り、観測史上1位の値を更新しました。

この大雨で国道40号線のバイパスは一部区間で通行止めとなりました。

豊富町では町の至る所で冠水し、消防団の車も大きな水しぶきを上げて走っていました。

住宅街一帯が雨水で覆われ浸水した地区では、消防が住宅に土のうを運ぶとともに住民の安否を確認。
また、避難してきた女性を保護する場面も見られました。

北海道北部では土砂災害の危険性が急速に高まり、豊富町のほか幌延町、天塩町にも土砂災害警戒情報が発表され、避難所が開設されました。

午後2時ごろには、豊富町の避難所に町民約30人避難してきていました。

気象庁のキキクルによりますと、豊富町を流れる福永川の上流では警戒レベル5の氾濫発生情報に相当する高さまで水位が上がっています。

避難してきた住民:
命は惜しいですから、こちらに避難しました。妻と一緒です。こんなひどい雨、70年近く生きてますけど、あまり体験しない雨ですね。

一方、北海道南部の乙部町では午後1時半ごろ、海上で渦を巻くつむじ風が撮影されました。

列島各地では、連日の暑さや湿った空気の影響で大気の状態が不安定となり、ゲリラ雷雨も発生しました。

27日も大気が不安定な状態が続く予想で、最新の気象情報に注意が必要です。

北海道文化放送
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