神戸市中央区のマンションで20日夜、住人の24歳の女性が殺害された事件で、逮捕された男が「殺意を持っていたかわかりません」と容疑を一部否認していることがわかりました。
殺人の疑いで逮捕された、東京都の会社員・谷本将志容疑者(35)は、今月20日午後7時22分ごろ、神戸市中央区のマンションのエレベーターの中で、住人の片山恵さん(24)の胸などを刃物で複数回刺し、殺害した疑いがもたれています。
警察によると谷本容疑者が、調べに対し、「殺意を持っていたかはわかりませんが、ナイフで腹部のあたりを1回か2回くらい刺したことは間違いありません」と話し、一部容疑を否認していることがわかりました。
また谷本容疑者は事件が起きた直後、20日午後8時台の東京方面行きの新幹線に新神戸駅から乗車していたことが防犯カメラで確認されていました。
そして警察が谷本容疑者を全国に指名手配したところ、22日、東京都奥多摩町にあるJR青梅線の奥多摩駅で下車していることがわかり、警視庁の捜査員が発見して逮捕したということです。
警察は片山さんとの面識の有無など、関係性を調べています。
■事件の経緯は
20日夜、神戸市中央区のマンションで、住人の片山恵さん(24)が胸など複数カ所を刃物で刺され、死亡しました。
警察によると死因は失血死で、片山さんはエレベーターの中で男に羽交い締めにされ、刺されたとみられます。
捜査関係者によると、男が片山さんの後ろをついて歩き、マンションのオートロックをすり抜ける様子が防犯カメラに映っていて、その際男の手に刃物はなく、かばんに隠していたとみられます。
また男は事件後、北に向かって逃走したとみられ、現場近くにある駐車場の奥から犯行に使われたとみられる刃物が見つかっていました。
鑑定の結果、刃物に付いた血のDNA型が片山さんのものと一致したということで、警察は男が捨てたとみています。