19日夕方、富山市有峰のキャンプ場にクマが出没しました。
それを受け、県は当面の間キャンプ場を閉鎖すると発表しました。


ツキノワグマが出没したのは北アルプス・薬師岳の登山道沿いにある太郎平キャンプ場です。
県によりますと、19日午後5時前に出没したクマはキャンプ場を利用していた登山客のテント1張と食料を持ち去ったということです。
体長は1メートルほどとみられ、被害者の男性が警察に通報し、けが人はいませんでした。
キャンプ場を運営する太郎平小屋の担当者によりますと、これまでクマがキャンプ場で目撃されたことはあったが人間とトラブルになるのは今回が初めてで、「夏山シーズンにキャンプ場が閉鎖となるのは大きな痛手だが仕方がない」と話していました。
クマの生態に詳しい専門家は…
*県自然博物園ねいの里 間宮寿頼館長補佐
「おそらくその地域を利用するクマの個体がいる地域だと思う。標高の高いところは雪解け以降秋くらいまで(エリアを)利用することがあるのでは」
夏はクマにとって食料が少なく、エサを求めて広い範囲を行動するため、県は登山客に対し、クマの出没情報を確認し、外に出る際は音の出るものなどを携帯するよう注意を呼びかけています。
また、専門家は食べ物の扱いにも注意が必要だと言います。

*県自然博物園ねいの里 間宮寿頼館長補佐
「今回の場合、テントの中に食べ物があると学習してしまっているクマの可能性が高い。かなり注意が必要。食べ物をテント内に置かないとか、ゴミをテント内に置かずに密閉したものに入れて、基本的に持ち歩くことが必要」