小泉農水相は、随意契約で売り渡された備蓄米について、8月末としていた販売期限を延長することを正式に発表した。
出回り始めた新米について、高値となる可能性が指摘される中、備蓄米の影響など、今後の価格動向が焦点となる。

精米店の​店主佐賀県産コシヒカリの価格は4割ほどアップ」

8月末に迫る随意契約による備蓄米の販売期限を延長することを、小泉農水相が発表した。

この記事の画像(13枚)

小泉農水相:
こんなにも、備蓄米が世の中に届くには時間がかかるということが明らかになった。
引き続き販売を希望する方については、引き渡しと販売の期限を延長することといたします。

随意契約の備蓄米は約28万トンのうち、約10万トンが出庫作業の遅れなどで引き渡されていない状況。

備蓄米の販売期限の延長を決めたものの、農水省が販売期限を設けたのは、新米価格への影響を防ぐためだったはずだが…。

小泉農水相:
備蓄米が出回ることにより、銘柄米の価格に大きな影響を与えるといった傾向が、今までもあまり見られていないということを考えれば、新米価格に影響を与えることもないだろう。

備蓄米を販売し続けても新米の価格に影響は出ない…そう判断したという。

高値が心配されている、2025年の新米。

福井県内のJA(農協)では、新米の「ハナエチゼン」が初出荷された。

JA福井県によると、収穫量は平年並みなものの、JAが生産者に前払いする「概算金」は、2024年の1.7倍に…。
店頭価格は、高値が予想されている。

金沢市のスーパーでは2025年になって初めて、石川県産の新米を販売した。
価格は2024年の1.5倍、5kgで4600円を超えた。

都内のコメ販売店では…。

記者リポート:
お店に入ってすぐ、一番目立つ場所で、新米が売られています。

1週間前に入荷したばかりの佐賀県産コシヒカリが、玄米で5kg税込み4600円。
この価格、実は…。

三河屋精米店 店主・鈴木康夫さん:
去年は3300円くらいだった。今年は4600円。だから1300円くらい上がっていますね。

2024年の価格より、4割ほどアップしていた。

また、千葉県産の新米も4000円を超え、2024年より1000円以上も値上げしたことに。

割安な備蓄米の販売が延長されることで、新米の価格が下がることはあるのか?

三河屋精米店 店主・鈴木康夫さん:
それはないかな。取れる量によると思う。平年以上に取れれば落ち着くか、若干下がる。平年よりも少ないと、値段的には今、新米高いが、それと同じか、若干上がっていくか…。

高値が心配される新米の価格だ。
(「イット!」8月20日放送より)