長崎のお盆の伝統行事「精霊流し」が県内各地で15日行われ、家族や友人が故人に思いを馳せながら精霊船を流しました。
爆竹の音が響く長崎市の県庁坂通りです。
午後7時を過ぎると、大小さまざまな精霊船が並び、流し場に向かってゆっくりと進んで行く様子が見られました。
精霊流しは、初盆を迎える家が故人の御霊を浄土に送るため船に乗せて流す長崎の伝統行事です。
船には花などのほか故人が好きだったものが飾られています。
「(父が)金屋町の自治会長をしていたのでくんちに入れ込んでいた。くんちの手ぬぐいを飾った」
「(祖父は)いつもニコニコしている人だった。安らかに眠ってほしいのと、また来年も来てほしいと送り出したい」
長崎の夏の風物詩を見ようと、沿道にも多くの人が集まりました。
Q どんなところが楽しい?「パチパチと言っているところ」
「子どものころからずっと毎年、早くに陣取っていい船を見ようと思っている」
県警によりますと、2m以上の精霊船の届け出は県内で703隻、このうち長崎市内は394隻でした。
喧騒の中にも、どこか、もの悲しさが漂う精霊流し、長崎は故人をしのぶ思いに包まれました。