中国・北京で15日から「人型ロボット運動会」が開催されている。大会には日本を含む16カ国から約280チームが参加。500体ほどのロボットが25の種目で争う。
キックボクシングではお尻叩いて挑発も
15日、中国・北京で始まった“世界初”の運動会。競い合うのは、人間ではなく、“人型ロボット”だ。

熱戦の舞台となる北京市内の競技場では、14日夜、各競技に出場するロボット選手たちによる開会式が華やかに行われた。

キックボクシングの試合では、ピンクと黒のヘッドギアのロボット2体がリングへ。
すると、試合開始前から、人間さながらの動きを見せる。

ファイティングポーズとって、お尻を叩いて挑発するようなポーズを見せる。

いよいよ試合開始。
まずは、黒ヘッドギアがキックを出すも、これは空振り。対するピンクヘッドギアもキックを放つと、バランスを崩しながらも、何とか持ちこたえる。

互いに、決定的なダメージを与えられないまま最初の1分が経過すると、黒ヘッドギアが相手の足につまずいて倒れ、あえなくダウン。レフェリーがカウントを取り始めるが、なかなか立てない。

レフェリーのカウントが「8、9…」と進んだが、見事ラスト1秒で立ち上がった。

その後も、“人型”と言いながらもさすがはロボット、人間離れした技を次々と繰り出していた。
サッカーでは起き上がれず“強制退場”も
一方、競技場の真ん中で行われていたのはサッカーだ。

ロボット選手たち軽いステップを踏みながらボールを追って動き回る。

しかし、ボールを奪い合う中でバタバタと転倒。

中には自力で立ち上がる選手もいたが、起き上がれないまま強制退場となる選手もいた。

競技場のトラックで行われたのは、1500メートル走。
コーナーに入ってもスピードを落とすことなく、うまく曲がって走る。

ところが、コース上を歩いていた人間に、後ろから衝突。
人間は転倒したが、ロボットランナーは転ぶことなくレースを続けた。
世界に向け技術の進歩アピールする狙いか
スポーツ競技だけではなく、大会では中国の古代遺跡で発掘された兵馬俑型のロボットがダンスパフォーマンスを披露した。

観客の男性が「見てとても良かった。我が国のハイテク企業もたくさん見られた」と話すと、同じく客席にいた男の子は「良かった。将来はロボットを発明したい」と笑みがこぼれた。

大会には日本を含む16カ国から約280チームが参加。500体ほどのロボットが25の種目で、17日まで熱戦を繰り広げる。

中国政府はハイテク産業の育成を目指す国家戦略を掲げていて、世界に向け技術の進歩をアピールする狙いがあるとみられる。
(「イット!」8月15日放送より)