かんきつ類などの果実に寄生する「ミカンコミバエ」の長崎県内での確認が過去最多となっています。
被害を防ぐため県は12日、対策会議を開きました。
会議には県や各市町の農業の担当者やJAの関係者など約80人が出席しました。
「ミカンコミバエ」はかんきつ類やモモなどの果実に卵を生みつけます。
ふ化した幼虫が成長するのに伴って、果実は腐ってしまいます。
県内ではまだ被害は出ていませんが、対馬市、新上五島町、長崎市周辺などで2025年度、国と県がした調査でこれまでで最も多い172匹が捕獲されています。
県は原因として6月に吹いた南西の強風に乗って、台湾などから流れ込んだ可能性をあげています。
確認された場所から半径5km以内の6市4町で対策を強化していて、虫を引き付ける薬剤と殺虫剤を染み込ませた板を8月26日までに約2万2000枚を設置します。
県農林部農業イノベーション推進室 清水 一也 室長
「人で撒けないような場所には有人ヘリの防除を山間部に行うなど、テックス板(誘引剤)の設置のカバーを広げ、まん延防止の徹底に図りたい」
また、県は取り残しや地面に落ちた果実は放置せず、 速やかに処理するよう呼びかけています。