気象庁は11日午後3時45分、熊本県の玉名市や長洲町など、7つの市と町に出していた大雨特別警報を大雨警報に切り替えました。
熊本県内ではこれまでに道路の冠水や河川の増水による土砂災害の被害が相次いでいて、気象庁は引き続き身の安全を確保するよう呼びかけています。

熊本・甲佐町の土砂崩れの現場から、テレビ熊本・寺田菜々海アナウンサーが中継でお伝えします。

11日午後3時50分現在、雨はやんでいます。奥に見える竹やぶは山肌が大きくえぐられ、土砂崩れが発生しました。下にある民家に土砂が流れ込んで、建物は倒壊しています。

この民家の住民は避難して無事でしたが、近所に住む子供2人を含む家族4人が、11日午前4時ごろ車で避難しようとしたところ、車ごと土砂崩れに巻き込まれました。

妻と4歳と1歳の子供2人は消防によって救助されましたが、50代の父親が行方不明となり懸命な捜索が続けられました。

そして発災から9時間後となる午後1時半ごろ、倒壊した建物の内部で、男性が心肺停止の状態で発見されました。
人定など詳細な確認はこれから行われます。

甲佐町は、8月6日からの降り始めからの総雨量が、県内で最も多く700mmに迫っています。
甲佐町の平年8月1カ月分の3倍以上の大雨が降ったことになります。

この他に熊本県内では、熊本市南区で60代の男性が心肺停止となっている他、玉名市では「人が川に流されたようだ」との通報があり、捜索が行われていましたが、通報者が実際に流されているところを直接見ていないということで、午後3時に捜索は打ち切られたという情報が入っています。

熊本県内は被害の範囲が広く、いまだ被害の全容が分かっていません。
熊本県内に出されていた大雨特別警報は解除されましたが、油断することなく引き続き厳重な警戒をお願いします。

テレビ熊本
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