11日午後2時時点で、熊本の7つの市と町に(八代市、玉名市、上天草市、宇城市、天草市、長洲町、氷川町)に大雨特別警報が出ています。
熊本県玉名市では、わずか6時間で2カ月分の雨が降った地域もあります。
これまでの雨と、今後の予報について解説です。
(8月11日午後2時時点の情報、関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ」放送より)
■長崎県内や福岡県内などでも局地的に1時間に50~60ミリ降る予想
9日から10日にかけての気象レーダーを見ると、西日本から東日本では梅雨時のように雨雲の通り道になっています。
その後、発達した雨雲は、きょう=11日朝にかけては、九州北部周辺を北から南へと少しずつ南下しました。
これが午後になり、少し北に上がってきていて、長崎県内や福岡県内などでも局地的に1時間に50~60ミリ降る予想です。
都会の道路の排水能力は、1時間に50ミリぐらいを上限に設計されています。場所によっては道路が冠水しているようなところもあるかと思います。
■降り始めからの雨の量が550ミリを上回る雨が降った地域も
これまでに降った雨について解説します。48時間の積算降水量です。(11日午後0時まで)
福岡県の宗像では、降り始めからの雨の量が550ミリを上回っています。
今の時期、九州北部周辺で1カ月間に降る雨は大体150ミリから200ミリぐらいです。
この1日、2日で2カ月分を上回るような雨が降ってしまっている状況になります。
大雨特別警報が出ている玉名市の岱明(たいめい)では、6時間に370ミリの雨が降って、わずか6時間で2カ月分の雨が降ったことになります。
集中して発達した雨雲が広がりますので、数時間前までは何ともなかったのに、わずか数時間で景色が変わってしまっているということも考えられます。
■今日=11日夜にかけて九州で大雨の警戒を
そして今後の雨の予想です。
熊本県内での大雨は、引き続き、警戒を高めて下さい。あす=12日にはだんだんと雨が上がっていくところが多くなっていきそうです。
熊本の緑川ではきょう=11日午前に氾濫の一歩手前の情報「氾濫危険情報」が出ていました。
現在は、「氾濫注意情報」に引き下げられましたが、川の増水は続いているので、危ないところには近づかないようにしてください。
川の様子は、河川カメラで皆さんのパソコンから見られることが見ることができます。川を見に行くのではなく、おうちの中で安全を確認して下さい。
九州で大雨に警戒が必要な時間帯です。雨の降り方が特に心配なのがきょう=11日夜にかけてです。
記録的な雨の量となっているので、雨が上がった後もしばらくは地盤が緩んでいて、川の増水も考えられますので、危ないところには近づかないように、くれぐれも気をつけて下さい。
いざというときの避難の準備を明るいうちにする、山沿いにお住まいの方は2階を寝室にしたり、山から離れた部屋で寝ることも大事です。
■大雨への警戒はあす=12日も必要
大雨に警戒が必要な時間帯です。
大雨を降らせた雨雲は、このあと、本州付近に広がってくる見通しです。
帯状の雨雲が北上してきて、北陸周辺にも広がり続ける見通しです。あす=12日にかけても警戒を続けてください。
■週の後半は再び暑くなりそう
この雨の後は、また暑くなりそうです。
13日にかけてはお天気はぐずつくものの、14日以降は晴れて、週の後半は、大阪でも35度の猛暑日が続く見通しになっています。
(関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」2025年8月11日放送)