前線や湿った空気の影響で県内は昼過ぎから各地で激しい雨が降りました。甲佐町では午後2時半すぎまでの1時間に87.5ミリの猛烈な雨を観測、7月7月に降った雨をたった1時間で超えた形です。「少雨」から一転しての「大雨」で冠水や土砂崩れなどの影響が出ました。

【西村勇気アナウンサー】「午前8時の熊本市中央区です。この時間からかなり雨脚が強まってきました。雨の音、降りしきる雨の粒が大きくなってきています」

前線の南下に伴い午前中は主に県の北部に活発な雨雲がかかりました。昼ごろになるとこの雲が熊本市にもかかり始め一時視界が悪くなるほどの雨が降ります。

【寺田菜々海アナウンサー】「午後0時半ごろの熊本市中央区です。フロントガラスをたたきつけるような雨が降っています。かなり見通しが悪い状況です」

熊本市では午後1時半までの1時間に54.5ミリと今年初めて「非常に激しい雨」を観測しました。排水機能を超える雨が降った地域では水がはけきらず冠水の被害も・・・。そして、活発な雨雲は県の南部に移動します。甲佐町では午後2時40分までの1時間に87.5ミリの猛烈な雨を観測。先月1カ月に降った「68ミリ」をたった1時間で上回ります。

土砂崩れも、相次ぎました。7日午後0時30分ごろ阿蘇郡産山村を通る県道40号線で「のり面が崩れて道路がふさがって通れなくなっている」と産山村役場から県の阿蘇地域振興局に連絡がありました。警察や県によりますとのり面が壊れて擁壁のコンクリート片や土砂が道を塞いだため全面通行止めになっています。現時点で解消の見通しは立っていません。

このほか、県道111号線と298号線も阿蘇山頂近くで通行止め、美里町では国道445号線が通行止めです。また、阿蘇市では、県道45号線で倒木が片側1車線を塞ぎ、片側通行となっています。現在、撤去作業が行われていて、早ければ7日中に解消されるということです。

交通機関にも乱れが発生しています。JR九州によりますと豊肥線の肥後大津から大分・豊後竹田の間で運行を見合わせています。また、三角線の宇土から三角で運行見合わせです。

そして、今後の雨の予想です。前線はあすも九州北部に停滞し大気の不安定な状態が続きます。県内7日夜、8日ともに多いところで1時間に50ミリの非常に激しい雨が降りあす夕方までの24時間に180ミリの雨が降ると予想されています。引き続き低い土地の浸水や河川の増水・氾濫に警戒し土砂災害などに注意してください。また大雨は10日まで続く予想です。気象台や自治体から出される最新の情報をご確認ください。

テレビ熊本
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