陸上自衛隊の隊員が、複数の部下に暴言を伴うパワハラ的な言動を行ったとして、懲戒処分を受けました。

31日付で減給1カ月の懲戒処分を受けたのは、陸上自衛隊・中部方面総監部に所属する、49歳の1等陸佐です。

1等陸佐は、おととし2月からことし1月にかけ、駐屯地などで複数の部下に対し暴言を伴う威圧的な言動を行い、部下に精神的苦痛を与えるとともに、職場環境を悪化させたということです。

陸上自衛隊によると、パワハラ的な言動は日常的に行われていて、当時は中部方面総監部ではなく、別の部署に所属していたということです。

1等陸佐は調査に対し「指導という認識でやっていた」と説明していて、現在は所属長などから継続的に指導を受け、同様の事態に至ることはないとしています。

また、1等陸佐の言動を機に健康被害に至ったり、辞職したりした部下はいないということです。

中部方面総監部の相園和弘幕僚長は「隊員がこのような事案を起こし、誠に遺憾。重く受け止め、同様の不祥事が起こることがないよう、隊員個々に対する指導を徹底する」とコメントしています。

なお、1等陸佐の性別について、陸上自衛隊は明らかにしていません。

その理由については、性的マイノリティで偏見や差別につながる可能性や、隊員への精神的な負担につながる恐れがあるとして、ことし1月から防衛省として「非公表」としていると説明しています。

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。