広島市安佐南区にある安田女子大学は、このほど「母子家庭進学支援奨学金制度」を創設し、2026年度入試から実施することにしました。対象となる入試で合格した学生は、入学検定料や授業料などが原則免除されることになります。

安田女子大学が来年度入試から始めることにした「母子家庭進学支援奨学金制度」は「母子家庭」を理由に大学進学をあきらめる家庭がないよう独自に創設した奨学金制度です。

入試は「専願制」で、初年度は全学科で10人程度の学生を募集する予定です。

出願資格は「安田女子大学への進学を強く希望する母子家庭の女子」で、支援内容としては、入学検定料が全額免除されるほか、合格者は「支援奨学生」に認定され、入学料、授業料、施設設備費、諸費が4年間(薬学部は6年間)全学免除されます。

ただし、入学後の実習費や教科書、材料費、海外留学などにかかる諸費用は徴収するということです。

厚生労働省の「全国ひとり親世帯等調査(2021年度)」によると、母子家庭の平均年収は272万円と父子家庭の半分程度で、母子家庭では非正規雇用者も多く経済的な理由で進学をあきらめるケースも少なくないということです。

こうした支援制度の創設について、安田女子大学は「母子家庭だからという理由で大学進学をあきらめることがないよう、大学としての使命を果たし、教育の機会均等を実現していきたい」と話しています。

なお、出願は9月1日から14日までで、学校推薦という形ではなく「個人として」応募できるということです。

テレビ新広島
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