提供された商品にわざと異物を混入させ、店にクレームをつける悪質な行為が、福岡県内の飲食店で相次いでいる。男女2人組の同一犯とみられ、紙のような異物や、店員や防犯カメラから死角となる場所を選ぶなどその手口には共通性が見られる。警察も被害にあったら110番か相談を呼びかけている。

飲食店を狙う悪質な行為…その手口は

これは福岡・柳川市の、ラーメン店に設置された防犯カメラ映像。

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7月14日の正午すぎ。男女2人組が子どもを連れ来店。食券を購入し、テーブル席に向かった。

3人が座ったのは、厨房からは死角になるテーブル席。
注文を受けた店主はラーメン3杯を作り、提供した。

男性:
2杯のラーメンに紙が入っていたんだけど。

店員が食べ終わった2つのどんぶりの中を確認すると、ちぎられた紙のようなものが1枚ずつ入っていたという。

この状況に不信感を覚えた店主は、こう話す。

ラーメン店の店主:
スープもこしてからしか入れないから、絶対に(紙が)入るわけがない。わざと入れない限りは。

しかし店主は、2人組が、わざと紙を混入させたという証拠がないため、お詫びにドリンクを提供したという。

ラーメン店の店主:
(客に紙が)入っていると言われたら何かしないといけないから、ドリンクをサービスした。

2人組はその後、ドリンクを飲み、店をあとにした。

別の店でも同様の被害が…

同一人物とみられる2人組からのクレームは、これだけではない。

先ほどのラーメン店からほど近い、こちらのうどん店では、2025年3月と5月、2度にわたって被害に遭っていた。

うどん店の店主:
ずっと顔が見えるところの方が頭に入るかなと思って。

厨房に貼られた顔写真の下には、手書きで「異物混入 2回目 あやしい」と記されていた。

2人組が残した“異物”

うどん店では、混入したという紙を保管していた。

うどん店の店主:
ストローのカバーというかそういう感じの素材かなと思っているんですけど。どこ探しても店の中にはこの紙はなかったので。

うどん店の店員に、ラーメン店に現れた2人組の映像を見てもらうと…。

うどん店の店員:
この人です。1回目はこの女性の方と2人で2回目は(子どもを連れて)3人で。

同様の被害は、福岡県内4つの店舗で確認されている。

2人組はいずれも、防犯カメラの死角になる場所や店員の目が行き届かない席に座っていたという。

警察は被害に遭った場合には、110番か警察署に相談してほしいと呼びかけている。
(「イット!」7月29日放送より)

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