テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが特技のイラストを使って天気の豆知識を解説するコーナー。今回は「熱を持ちにくい服の色」についてお伝えする。

22日は二十四節気の「大暑(たいしょ)」つまり、1年で暑さが最も厳しくなる頃とされているが、本当に暑いのだろうか?宮崎市の最高気温の平年値で確認してみると、この時期7月下旬は31.9度と、1年で最も暑くなっている。ちょうど大暑の時期に重なっていることが分かる。

それではことし、2025年はどうなるのか。最新の1ヶ月予報を確認すると、8月に入ってから平年よりも高い気温が予想されているということで、8月に入ってからも猛暑日があるかもしれない。大暑の時期が終わってからも、油断できそうにない。

この先の最高気温を確認すると、週末の金、土、日を中心に雲が多くなり、いったん暑さは落ち着きそうだ。ただ、来週火曜日、29日以降は「猛暑日が復活」ということになりそうだ。この先の3カ月予報では、10月にかけて平年よりも高い気温が予想されている。ことしも長く厳しい夏との戦いになりそうだ。

長く厳しい夏との戦いでは、しっかりした熱中症対策が必要だが、実は「服の色」を意識するだけで、熱中症予防になるかもしれない。ここで今回のお天気クイズ。「熱を持ちにくい服の色は、赤と青、どちら?

青の方が涼しげな気がするが…国立環境研究所の一ノ瀬俊明さんの実験「最小スケール気候変動適応策としての被服色彩選択効果について」の実験画像で確認していく。夏の炎天下に同じ素材で色違いのポロシャツ9枚を並べて、どのように変化するのかを実験したものだ。サーモグラフィーで赤い方が熱い。まず赤と青を比べてみると、実は、見た目は涼しそうな青の方が、熱くなっているのがわかる。

9つの色をすべて見てみると、やはり白や黄色といった薄い色が低く、30℃前後になっている。逆に黒は50℃を超えるような熱さとなっていて、白との差は実に20℃前後だ。この先、長く厳しい夏との戦いの参考にしていただきたい。
(テレビ宮崎)